豪ヴィクトリア州政府――淡水化プラントを運転する為の電力供給オプションで話合い

Holding水道担当大臣は2008年9月中旬、パワー・グリッド・オプション・グループ(PGOG)との間で、ヴィクトリア州の淡水化プラント・プロジェクト向け電力供給オプションについて話合いを行なった。同大臣によると、会議は順調に進みオプションの現状について話合った結果、地上の送電線の敷設に対し、PGOGが不安を抱いていることを確認できたという。

 

Holding大臣は、「淡水化プラントの建設により、雨水を頼らずに1500億リットルの水を、メルボルン、ジーロング、ウェスターンポートやサウスギップスランドの町に提供できるようになる。淡水化プラントなしでは将来、この地域に本当に水がなくなる危険がある」と語る。

Holding大臣によると、淡水化プラントが必要とする電力供給源について何の決定もしていないが、プラントの操業に必要なエネルギーは、再生可能エネルギーを購入することで賄うことができるという。これは、現在の再生可能エネルギー利用目標に向けた取組みでもある。また、「ヴィクトリア州のBrumby政権は地域住民の意見を聞いており、我々はその地域の住民が受ける影響について積極的に話し合いたい。送電線の敷設予定地にいる地主の意見を聞き、バランスの取れた評価をするため、地主との直接の話合いを続ける」と述べている。

 

環境影響評価では、グリッドによる送電線の接続、ガス電力発電所、ハイブリッド型発電を含めた3つのオプションを評価している。提出されたレポートでは、Woolamaiとプラント建設予定地を結ぶ地中送電線を、グリッドで北方につなげる方法も含めた参考プロジェクトの評価もしている。このプロジェクトは、官と民のパートナーシップ、いわゆる「PPP」で進められるため、ヴィクトリア州政府によって、様々な電力供給オプションが検討されることになる。

Holding大臣は、PGOGやプロジェクトの影響を受けている地主に対し、環境影響評価報告書にある電力供給オプションについて意見を提出するよう促している。パブリックコメントを受付けるため報告書を公開し、どのようにプロジェクトが管理されるべきか、公衆が意見を述べる機会が与えられているという。

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