インド経団連、企業の環境格付け制度実施へ――製品の製造過程における環境配慮(水消費量など)を評価

インド産業連盟(CII:Confederation of Indian Industry)は、2009年10月、企業の環境格付け制度を策定することを決定した。制度策定に向け、CIIは、産業界や環境の専門家70~80名からなる委員会を設置している。CIIとは、日本の経団連に相当する産業界団体である。

 

CIIによる同格付け制度は、製造工程における環境配慮を考慮するものとなる予定であり、10項目を基準として評価が行われる予定である。基準となる10項目は、次の通り。(1)天然資源消費、(2)省エネ、(3)温室効果ガス排出、(4)水の消費と雨水収集、(5)炭素排出、(6)有害性、(7)サプライチェーンにおける環境配慮、(8)プロダクト・スチュワードシップ、(9)ライフサイクル分析、(10)グリーン調達。

同格付け制度では、中央公害管理委員会(CPCB:Central Pollution Control Board)や州政府公害管理委員会(SPCB:State Pollution Control Board)のグリーン認証を取得した企業に、格付け評価を受ける資格が認められる。同制度には、全てのセクターに属する企業が参加でき、1000点満点で5段階評価される。格付け制度に参加するために、企業は、1000点満点中、400点以上を獲得することが求められる。上記の10項目全てで良い評価を得る会社は、最高レベルの“グリーン・リーダー”として評価される。格付けは2年毎に行われ、企業は、毎年検査を受ける。

 

同制度は、自主的に参加する20~30社を対象に、まず、試験的に導入される。制度の運用開始は、2010年中頃になる見込みである。