GEが示すインドでの戦略――Aquatech India 2010にて

産業用水処理、浄水処理、および廃水処理に関する世界有数のトレード・ショーAquatech India 2010が、2月3日から5日にかけてニューデリーで開催された。GEはこのトレード・ショーで、インドにおける水処理のさまざまな困難を克服するソリューションを提示した。そこでGEが紹介したのは、高阻止率膜と高効率デプス・フィルター、加圧限外濾過モジュール、統合UF-ROプラットフォーム、熱湯殺菌可能な電気脱イオン(EDI)装置、可搬型脱イオン・ボトルに代わる新設計のE-Cell EDIユニットなどの最新の製品である。さらにGEは、その広範な製品ポートフォリオが支えとなって、水処理に関するほとんどすべての問題を解決する装置、化学処理、およびサービスが成り立っていることを強調した。水不足がますます深刻になるにつれ、水処理の課題も困難さを増している。GEの幅ひろい技術ソリューションは、廃水のリユースとリサイクルという現代のニーズに応えるべく、独自の方法による応用が可能である。たとえば:

GEはインドのいくつかの精油所で、限外濾過(UF)技術や膜バイオリアクター(MBR)技術により、廃水のリユースと、淡水源からの取水量の削減に貢献している。

インドの水市場で大きなシェアを占める最大手企業Thermaxとの提携により、GEは濾過技術および膜技術をインド各地に提供している。

海水を淡水に変えるGEの淡水化技術を使って日量600万リットルの海水を淡水化するBOO契約を、インドのある企業と締結した。

GEの高酸性原油処理技術を利用することで、インドのある大手精油所でオポチュニティ原油の処理が可能になり、収益性が向上した。

GEの最新の測定機器を使うことにより、水中の汚染物質の分析・測定をより簡単に、より迅速に、より正確におこなうことができる。GEのAnalytical Instruments部門は、全有機炭素(TOC)分析装置のインドへのサプライヤーとしては最大手のひとつである。

インドのバンガロールにあるGEのJohn F. Welch Technology Center(JFWTC)は多分野にわたる研究開発センターで、GEの研究開発能力を高め、最新技術を世界の顧客により迅速に提供するのに貢献している。JFWTCのWater & Process Technologies部門は、世界の水危機に取り組む研究活動をおこなっている。この研究部門は、水管理に関して今日最も注目されている分野――産業用の化学処理ソリューション、産業資産保護、装置と膜によるソリューション、および水の高度再利用――をカバーし、化学処理、膜、装置、総合ソリューションを問わず、GE Waterのすべての製品ラインをサポートしている。研究と製品開発が最も活発におこなわれている分野は、腐食、産業廃水処理、エンジニアリング解析などである。

研究を通して、また、技術ソリューションの実地への応用を通して、GEはインドにおけるインドのための水問題のソリューションの開発へ向けて邁進している。