米Oasys Water社、Yale大学で開発された正浸透膜(FO膜)を商品化――進化する低コスト淡水化技術

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米マサチューセッツ州に本社を置くOasys Water社は、2010年5月10日付けのプレスリリースで、正浸透膜(FO膜:Forward Osmosis Membrane)を商品化したことを発表した。このFO膜は、革新的な次世代の低コスト淡水化および水リサイクル技術に貢献することが期待される。

正浸透法とは、海水中の水分子がFO膜を通してより濃度の高い別の溶液のほうに自然に移動する原理を利用した技術である。現在、広く淡水化プラントで用いられている逆浸透法では、水圧によって造水を行うが、Oasys社のFO技術では、アンモニアと二酸化炭素を高濃度に含む溶液が、高い浸透圧をもつアンモニウム塩をつくりだし、その浸透圧によって塩水から水分子が取り出される。その後、アンモニアと二酸化炭素が分離され、水が製造される。

低コスト淡水化のための代替技術として、この正浸透法の研究が進められてきたことは、広く知られている。しかし、これまで、回収できる溶質および浸透性と脱塩性能に優れたFO膜という2つの技術的障壁が、普及の足かせとなっていた。Oasys社は、2009年、FO技術のための溶剤を発表している。この炭酸アンモニウム溶剤は、特許を取得しており、高い浸透圧を生み出すとともに、熱を加えると、比較的低い温度でアンモニアおよび二酸化炭素に分解され、回収できる。

5月10日に商品化が発表されたFO膜は、Yale大学にて開発された。Oasys社は、同大学と、独占ライセンス契約および研究におけるスポンサー契約を締結している。同社のLisa Sorgini氏は、「わが社は、ポリアミド薄膜を用いた第一世代FO膜の優れたパフォーマンスに満足している。性能スペックを明らかにすることで、我々は新たなFO膜の開発を推進し、低コスト淡水化技術の発展を加速させる」と語っている。

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