韓国のLG、水ビジネス参入表明後初の廃水処理ソリューション公表

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消費者向け電子製品の世界的大手メーカー、LG Electronics(LG)は2010年11月25日、同社初の廃水処理ソリューションであるグリーン膜バイオリアクター(G-MBR)プロセスを公表した。LGはつい2ヵ月ほど前に水ビジネスへの参入を表明したばかりで、2020年までに売上ベースで70億ドル(約5900億円)を目標に、向こう10年間に4億ドル(約340億円)を投入するとしている。

省スペースと高性能のG-MBR:

LGは、フラット・タイプの精密濾過(MF)膜モジュールを採用してモジュール間のスペースを最適化することにより、G-MBRプロセスの中核部分である膜バイオリアクター(MBR)の設置面積を従来のMBRよりも34%縮小することに成功した。

また、LGのG-MBRの膜は最新のデブリ・スクリーニング技術を使っているため、汚れやファウリングにきわめて強く、従来のものより寿命が長い上に、メンテナンス・コストも大幅に削減される。さらに、G-MBRのリン除去システムは、廃水中に残留しているリンを除去する効率が従来型の同規模のシステムと比べて約2倍である。リンは湖沼などの水体の富栄養化や生物の活性化を促進する物質であるため、廃水を処理して環境にもどす前にリンを除去することはどの廃水処理ソリューションにとっても重要な要素となっている。

GEやSiemensとの競合を視野に組織変革へ:

水ビジネスへの参入にあたって、LGはまず産業向けの廃水処理および浄水処理からはじめ、その後、下水処理や上水道用の浄水処理へと業務を拡張していくことにしており、最終的には、水処理のエンジニアリングや調達、それに自治体の上下水道の運営・保守にまで手を広げていくことを計画している。LGでは、水処理技術に近年巨額の投資をしているGEや、Siemensが将来の競合相手になるとしている。

2010年11月30日、LGは同社の組織を変革することを明らかにした。まず、保健医療チームと水ビジネス・チームをそれぞれ独立した部門として事業の推進をはかる。家電(HA)ユニットには、コンプレッサ・モータ・ビジネス・ユニットを新設する。また、エアコン・エネルギーソリューション(AE)カンパニーを新設して太陽光やLED照明などの成長分野に力を注ぐ。LGのこうした動きは、既存の消費者向け電子製品ビジネスが、将来は同社の成長を担う唯一の原動力ではなくなること、また、最大の原動力でさえなくなるであろうことを、明白に物語っている。

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