インド・ムンバイ、雨水収集に加え、家庭排水リサイクルについても義務化――住居や商業ビルが対象

水はリサイクルされるべき貴重な資源である。ムンバイ市行政自治体(BMC)は、雨水収集に続いて、グレー・ウォーター(家庭雑排水)のリサイクルを義務化することを決定した。グレー・ウォーターとは、風呂やシャワー、洗濯等により排出される家庭排水のことをいい、これに対してより多くの有機物を含むキッチン排水やトイレ排水をブラック・ウォーターと呼ぶこともある。

BMCは、2万平方フィート以上の面積を有する全ての新築住居および商業ビルに対して、グレー・ウォーターを飲料以外の用途にリサイクルするよう義務づける条例を承認した。BMCは、今後建築される建物に対して、グレー・ウォーターのリサイクル計画を義務づけ、それがなければ認証(occupation certificate)を与えないことを計画している。これに先立ち、BMCはすでに、新築建物に対して雨水収集システムの設置を義務化しており、これを認証の要件としている。

ムンバイ市の人口は年率2.5%の割合で増加している一方、その需要を満たすために十分な水資源が確保できていない。関係者は、「水リサイクル計画を伴わない建物に対してBMCが認証を与えないことで、建設業者は厳格に同条例を遵守することになるだろう。したがって、水供給量も削減されることが見込まれる」と語っている。