中国国務院、『“十二五”全国都市部排水処理および再生利用施設建設計画』を公表――関連分野に総額5兆円以上投じる意向明らかに

中国国務院は2012年4月19日付けで、『“十二五”全国都市部排水処理および再生利用施設建設計画』(以下『計画』)を公表した。同『計画』は、国家発展改革委員会(NDRC)、住房・城郷建設部(MOHURD)、環境保護部(MEP)が共同で策定したもので、都市部における、排水処理施設および再生利用施設建設の推進や水環境質の改善などを目的としている。

同『計画』では“十二五”期間中(2011年-2015年)、都市部における排水処理および再生利用施設に総額で約4300億元(約5兆4300億円)を投じるとしている。そのうち、配管網にかかわる分野に2443億元(約3兆円)、都市部における排水能力の向上(施設の新設など)に1040億元(約1兆3100億円)、汚泥処理施設の整備に347億元(約4400億円)、再生水利用施設建設に係る分野に304億元(約3800億円)を投じるとしている。

[“十二五”期間中の主要目標]

  • 2015年までに、国内の全ての設市都市(中国の行政区画の1つ)および県レベル都市において、集中型排水処理施設を配備
  • 排水処理率:2015年までにそれぞれ以下の数値を達成
    都市部 85%;県城(県庁所在小都市) 85%;建制鎮(行政区画の1つ。小都市) 30%
  • 汚泥無害化処理率:2015年までにそれぞれ以下の数値を達成
    直轄都市、省会都市(省庁所在都市)、計画単列都市 80%;そのほかの設市都市 70%;県城および重点鎮(重点小都市) 30%
  • 2015年までに、都市部排水処理施設の再生水利用率を15%以上達成
  • 排水処理施設の運行効率の向上:都市部における排水処理施設の実際の処理負荷に関し2015年までにそれぞれ以下の数値を達成
    稼動から1年以上の施設 設計能力の60%以上
    稼動から3年以上の施設 設計能力の75%以上

[“十二五”期間中における各関連建設任務の目標]

  • 新しく15.9万キロメートルの汚水管を敷設
  • 1日当たりの排水処理規模を新たに4569万m2増加
  • 施設を整備し汚泥処理能力を年間518万トン(乾燥汚泥)増加 など

【関連URL】
原文は下記URLにて閲覧可能である(中国語)。
http://www.gov.cn/zwgk/2012-05/04/content_2129670.htm

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