インドの国家水枠組法案、都市部の上水道に100%従量制を盛り込む

インド水資源省はこのほど、都市部の上水道料金を100%従量制にする法案、「国家水枠組法案」を公表した。この法案にはまた、低所得層に配慮した特別割引制度も盛り込まれている。
さらにこの法案は河川の水利用をめぐる州間の争いについても、その解決へ向けた方策を定めている。すなわち、法案にはつぎのような条項がある。「政府は州間河川の流域の開発、管理、および規制を、そのために特別に制定された法律によっておこなわなければならず、州間河川の計画立案と管理に、流域を共にする州と協力して積極的に参加しなければならない」
なお、この法案は、前電力大臣で政府計画委員会の委員でもあるY. K. Alaghを委員長とする国家水枠組法案策定委員会が策定した。

大口利用者は水利用状況の報告を――水の再利用にも重点

この法案はまた、年間の水消費量が100万 m3を超える業界および企業に対して、単位生産量あたりの水の使用量、廃水排出の詳細、雨水の集水量、水再利用の詳細、淡水の消費量などの情報を含む水利用報告書を毎年提出することを義務づけている。
さらに、漏水と盗水の量がわかる水の収支報告と監査報告の提出を求めるとともに、工業用水の料金は効率改善の費用を考慮して決めるとし、「資本集約度の高い水のリサイクルや再生利用などを含め、工場から排出される汚染物質の回収を促進するため、補助金およびインセンティブの制度を実施しなければならない」と定めている。
この法案はまた、地方政府に対して、キッチンや浴室から排出される都市排水の1次処理後の再利用を促進するよう求めている。

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