Suez Environment、インド2都市において2件の水管理契約を獲得

Suez Environmentは2013年10月22日、インドのバンガロールおよびピンプリ・チンチワッドで2件の水管理契約、計2750万USD(約27.1億円)を受注したことを発表した。契約先は、それぞれバンガロール上下水道局(BWSSB)、ピンプリ・チンチワッド公社(PCMC)の2社となる。Suezによれば、今回の契約は「配水システムの向上、使途不明水の低減、漏水の抑制を目的としたもので、消費者によりよい給水へのアクセスを提供し、水質を向上させる」ものであるという。

スエズ社の国際事業を担当する副最高経営責任者、Marie Ange Debonは次のように語った。「我々のアプローチは地域に精通したパートナーとの連携を軸とするものです。我々は彼らに革新的な技術を提供し、これによりユーザーが直面する給水や衛生上の問題にテーラーメイドのアプローチをとることが可能となるのです」

なお、この2件はインドでのスエズ社の初めての契約ではない。スエズ社の子会社であるDegremont India(*1)(本社:グルガオン)はインドで30年以上操業しており、水処理および廃水処理のプラントを国内各地で展開している。

IT ハブとして人口が急増するバンガロールでのプロジェクト

世界最大のITハブの一つとして、バンガロールは近年著しい人口成長を遂げており、これが地域の水供給を圧迫している。この状況下、今回のスエズ社の契約は40万人を超える消費者に影響を及ぼすものとなる。スエズ社はインド各地で数百のプロジェクトを手掛けるインドのインフラ開発会社、SPML Infra Ltd.と連携し、トータル8年間の事業期間を2段階に分けてこのプロジェクトにあたる。初年から3年目までのフェーズ1では水道管網の調査、修復および開発作業を行い、4年目~8年目のフェーズ2では漏水対策のメンテナンスおよび使途不明水の量の維持にあたる。プロジェクト全体の目標は、使途不明水を現在の42%からプロジェクト終了時には16%に削減することである。

ピンプリ・チンチワッドでは特許技術を活用した漏水対策を実施
一方、マハーラーシュトラ州のプネー県にあるピンプリ・チンチワッド市のプロジェクトは、市の配水システムにおける漏水をスエズ社の特許取得済みのヘリウムガス(*2)技術を使用して発見し、修繕する契約である。これは、水の供給が断続的に止まってしまうインドの水インフラにとって最も効果的な技術である。

*1 Degremont India:スエズの子会社Degremontのインド法人。インド国内のプラントで公共・民間部門の顧客に対し18億リットルの飲料水、5億リットルの廃水の処理を提供するほか、一日あたり1億リットルの再生水を生産している。*2 特許取得済みのヘリウムガス技術:スエズ社ではヘリウムガス(または水素)を水道管に注入し、地表面で検出することであらゆる種類の水道管の損傷を迅速かつ安全に発見する技術(iDROLOC™)で特許を取得している。