中国湖北省、最も厳しい水資源新制度を打ち出す――2020年に向けた具体的目標を掲げる

中国湖北省環境保護庁のウェブサイトで2013年8月中旬、「最も厳格な水資源管理制度*を実施することについての意見」(以下、「意見」)が発表された。これにより湖北省では、水資源の利用・効率・汚染許容レベルなどについて最も厳格な区域管理を実施することとなった。同「意見」では2020年までに、湖北省の主要な河川・湖沼の水機能区において水質基準値達成率85%以上、都市の給水水源地において水質基準値達成率100%などといった目標を掲げる。関連報道によると中国では近年来、汚水処理産業の規模が年30%前後の急速度で成長しており、報道では産業規模は1000億元(約16兆円)まで発展するとの見解を伝えている。

「意見」によると、省・市・県の3クラスの行政区域についての取水総量の規制指標体系を作り上げ、取水権については厳格な許認可管理制度を実施する。また、地下水の取水総量と水位について規制を行い、取水総量が規制数値に近い地域では、新たに取水を行う建設プロジェクトに対し認可が制限される。計画によれば、2020年の湖北省の水使用総量は365.9億m3以内に制限される。

なお関連報道は専門家の話を引用し伝統的に水資源が豊富と言われてきた湖北省で厳格な指標による規制が実施されることは、同省の今後の発展にとって新たな課題ができたことを意味すると指摘している。

【関連URL】
「意見」の原文は下記URLにて閲覧可能である(中国語)。
http://www.hbepb.gov.cn/zwgk/zcwj/szfwj/201308/t20130812_63092.html

【補足情報】
* 最厳格水資源管理制度:水資源管理に関する指針。水利部(MWR)が中心となり策定する。

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