United Envirotech、中国で2億5000万人民元のMBRの EPC契約獲得

United Envirotech Ltd. は、2014年1月14日、本社を中国・河北省高陽県に置く碧水藍天水務有限公司(BSLT:Bishui Lantian Water Co.)から2億5000万人民元(約42億6000万円)のEPC(設計・調達・建設)プロジェクトを受注したことを発表した。このプロジェクトは地下に処理能力6万m3/日の膜バイオリアクター(MBR)プラントを建設し、高陽の繊維工業団地から出る廃水を処理するというものである。今回の新しいMBRプラントは、既にこの工業団地のために稼働している廃水処理プラント(14万m3/日)の3度目の拡張として建設される。

高陽県は河北省の中の主要な繊維の生産地であり、その繊維工業団地は2006年に建設されて以来、一貫して拡張を続けてきた。今回3度目の拡張に際して、MBR技術が採用されたのは環境負荷が小さいことに加えて、排水の品質の高さが理由である。その排水は、廃水基準のグレード1Aに適合するのみならず、再利用水の水質基準にも適合するものであるという。また、地下に設計することにより、MBRプラントの占有面積はさらに低減され、貴重な土地を有効に活用することが可能になる。United Envirotechは今回の発表において、このプロジェクトは間もなく開始され、2014年末までに完成する予定であるとしている。

さらに、United Envirotechは、BSLTの親会社である河北宏润新型面料有限公司(Hebei Hongrun New Material Co. Ltd、以下「Hongrun」) との間で廃水処理プラントの改良、リサイクル、蒸気供給、既存の水処理施設の買収に関する将来的なプロジェクトにおいて協力することを目的に、ジョイントベンチャーを設立するための大枠の契約を締結した。28億人民元(約478億円)の資産価値をもつHongrun社は、繊維および染料、環境保護、不動産開発、商品取引、ファンディングに関心をもつ繊維コングロマリットである。

EnviXコメント

United Envirotechは特に中国市場に力を入れている企業である。昨年のAnnual Reportのなかでも、飲料水基準の強化や排水基準の強化が予想される中国国内において、水処理市場のビジネス・チャンスはますます拡大するだろうと述べている。同社は、膜を使用した先進的な技術力と中国における豊富な実績を有しているため、その市場獲得には自信をのぞかせている。
また、同社の中国市場の強化に対しては、プライベート・エクイティのKKR(Kohlberg Kravis Roberts & Co. L.P)も興味を持っており、2011年と2013年にそれぞれ1億1380万ドル(約116億円)と4000万ドル(約40億8000万円)を投資している。今後ますますUnited Envirotechの中国展開は加速するものと予想される。

タグ「」の記事:

2019年9月23日
米モロ・ベイ市、先端MBR技術の導入にSUEZを選定
2018年10月1日
オンタリオ州バリー市、下水のリン除去にSUEZのMBRを採用
2017年6月26日
ベトナムの水処理ニーズに韓国企業が意欲
2016年2月18日
中国のMBR市場、今後さらなる拡大が見込まれる
2014年9月23日
中国、MBR産業発展白書を発表 – 黄金の十年を迎える中国MBR市場