中国土壌汚染浄化プロジェクト実施の概況、政府が重要な役割

中国江蘇省(宜興)環境保護産業研究院データベース(JIEI Database、全国的なデータベース)によれば、中国の環境浄化プロジェクトは年々増加しており、特に2009年以降急速に増加している。

このデータベースは、土壌浄化、地下水浄化、ヘドロ浄化、地表水浄化、総合浄化の5項目から構成され、24省・直轄市・自治区の335のプロジェクトが含まれている。これら全環境浄化プロジェクトのうち、土壌浄化は全体の57.3%を占めている(下図)。土壌浄化は、土壌中の重金属、揮発性有機化合物(VOCs)、残留性有機汚染物質(POPs)などの汚染物質が主な対象となる。これらの汚染物の多くは化学工場、染料工場、鉱山などに由来し、工場の移転などで残された土地を商業地や住宅地にする場合は、必ず土壌の浄化を行わなければならない。土壌浄化技術の中で、よく使われるのは土壌ガス吸引法(SVE)、焼却固定、固定安定化などの技術である。

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図 全環境浄化プロジェクトの内訳

投資規模が大きく、業者が得られる利益が比較的少ないことがある程度業者の土壌浄化への参入の積極性をそいでいる。土壌浄化資金の大部分は政府が出している。中国で資金源が明確になっている土壌浄化プロジェクトのうち、資金源の54.3%は政府財政で、それ以外に政府の財政に関係のあるものが21.0%あり、土壌浄化では政府が重要な役割を果たしているが、これは土地が浄化されたあと商業化されることと関連している。

最近数年間の土壌浄化プロジェクトを見ると、投資規模が明らかになっているプロジェクトのうち、1000万元(約1億7000万円)以上のものが54.0%、1億元(約17億円)以上のものが14.3%ある。投資規模が大きく、利益率が小さいことが土壌浄化参入への積極性を抑制することになっている。