ベトナム・カントー市、2020年までに給水量約50万m3/日の達成に向けて多数のプロジェクトを展開

2015年2月14日に報じられたところによると、ベトナム・メコンデルタ地方最大の都市、カントー市は現在2020年までに合計の給水能力を約50万m3/日に向上させるべく、数多くの給水プロジェクトを実施しているという。これは2015~2020年を期間としたベトナム政府の計画に沿って行われている。

市内の工業用水、生活用水需要に100%対応することを目指す

2020年までにカントー市内の浄水プラントは、市内9の地域(ニンキェウ区、ビントゥイ区、カイラン区、オーモン区、トットノット区、フォンディエン県、コードー県、ヴィンタイン県、およびトイライ県)の工業用水および生活用水に対する需要を100%満たすようになると期待されている。これらのプロジェクトはCan Tho Water Supply and Drainage Companyが実施し、具体的な内容としては2017年までの既存プラントの改修および新規施設建築が含まれる。2017年以降、2020年までに同市は主に工業生産に水を供給するべく、容量50万m3/日の浄水プラントを新設する。

また、同市の農村部環境衛生・浄水センター(Centre of Rural Environmental Sanitation and Clean Water)はこれまで、地方部における衛生的な給水を拡張するために5130億ベトナムドン(約28億5000万円)を投じてきた。同センターは、2015年に市内農村部人口の99%に清潔な水を供給することを目指している。計画によれば、同センターは72の新しい給水ステーションを建設し、168の既存給水ステーションを改修、234の配水管を敷設するとともに、1000の井戸を掘削するという。同時に、新たな都市部には排水システムを新設する一方で、従来からの都市エリアの排水管を更新し、廃水を収集・処理するための下水管を敷設する。

2015年3月末にはトラノック、トットノット両工業団地で廃水処理プラントが操業開始

そのほか、カントー市は、トラノック(Tra Noc)工業団地の廃水処理プラント(1万2000m3/日)を操業開始し、かつトットノット(Thot Not)工業団地の廃水処理プラント(5000 m3/日)の段階的操業(第1フェーズ)を2015年3月末に開始する予定でいる。また、2016~2020年には新しく4つの廃水処理プラント(合計容量20万m3/日)が建設される予定であり、これらのプラントの容量を合計すると、同市から出る工業廃水および生活廃水を全て処理することができるようになるという。

タグ「」の記事:

2020年7月9日
米カリフォルニア州政府、飲料水中のマイクロプラスチックの定義を発表
2020年7月9日
米EPA、飲料水中の過塩素酸塩を規制しない方針を最終決定
2020年5月9日
米カリフォルニア州政府、飲料水中の六価クロムの新汚染基準策定に向けたワークショップを開催
2020年3月24日
米EPA、飲料水中のPFOAとPFOSの規制を予備決定
2020年2月23日
米州水規制規制機関協会ADERASA、上下水法規に関する第12回イベロアメリカ・フォーラム開催