米の消費者が排出するマイクロビーズによる水質汚染、EPAに規制の権限なし

米環境保護庁(EPA)上下水道・水環境局科学技術部エンジニアリング・解析課のJanet Goodwin技術・統計室長は2015年5月13日、全米下水道局協会(NACWA)の主催によりサウスカロライナ州グリーンビルでひらかれた全米前処理・汚染防止ワークショップで発言し、消費者が発生源である下水のプラスチック・マイクロビーズ汚染について、これを水質浄化法にもとづいて規制する権限がEPAにはないと語った。

同室長によると、EPAは産業廃水から下水道に入ってくるプラスチック・マイクロビーズしか規制することができない。ところが、下水のプラスチック・マイクロビーズ汚染のほとんどは、その発生源が消費者である。プラスチック・マイクロビーズは直径5ミリ未満(研究者によっては1ミリ未満と定義)の微細プラスチック粒子で、練り歯磨きやフェイス・スクラブなどのパーソナル・ケア用品に使われており、下水処理プラントのフィルターを通り抜けて最終的には河川や五大湖などの湖沼を汚染する。

議会では連邦法による規制の動き

プラスチック・マイクロビーズによる下水汚染の問題について、下院エネルギー・商業委員会保健小委員会は2015年5月1日に公聴会を開催した。この公聴会で、化粧品工業会の代表が、マイクロビーズを含有する製品の規制がすでにいくつかの州ではじまっているが、それでは規制のパッチワーク状態を招くので、それらに代わる全国一律の禁止措置を連邦として定めるよう議会に求めた。

公聴会ではまた、Fred Upton下院議員(共和党、ミシガン州選出)とFrank Pallone下院議員(民主党、ニュージャージー州選出)が提出している「マイクロビーズ・フリー・ウォータ法案」(H.R. 1321)についての討議もおこなわれた。この法案は、連邦食品・医薬品・化粧品法(FFDCA)を一部改正して、マイクロビーズを含むパーソナルケア用品の販売や流通を2018年1月1日から禁止するというものである。

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