ロシアは2020年までに未処理下水の放流量を半減する――世界水フォーラムで天然資源環境大臣が表明

第7回世界水フォーラムが韓国で2015年4月12日から17日までの日程で開催され、ロシアから代表団を率いて出席したDonskoy天然資源環境大臣は、フォーラム本会議において、「ロシア連邦は水資源の保護と効率的な利用に関する一連の条約から派生する義務を履行する」と強調し、また「2014年以降グローバルとなった国境を越えた水域の保護および利用に関する国連欧州経済委員会(UNECE)条約の主な規定がロシア連邦の水法に反映された」と指摘した。この他にも「政府間双務協定に基づき、近隣諸国との国境を越えた協力に関する対話が建設的に進められている」と評価した。

ロシア連邦では2012年に水資源開発プログラムが立案された。プログラムでは水質改善が主要方針のひとつとなっている。これに関連して大臣は「2014年には20のプロジェクトが始動し、これが完成した暁には汚染物質の年間排出量が15万トン減少する。2020年までに我々は未処理下水の放流量を半減する見通しであり、これには国境をまたがるものも含まれる」と表明した。

この他にも、大臣はフォーラムにおいて、ユネスコの世界遺産に登録されているバイカル湖の保護に向けた目的プログラムの実施状況を報告した。それによると、過去に蓄積されたダメージの回復、養魚場の改修、破壊された土壌の復旧といった各種プロジェクトが始まっている。これにより産業開発の過程で損傷された土地の約80%が復旧されることになる。

ロシア代表団には、ロシア連邦水資源局(Rosvodresursy:Federal Water Resources Agency)からSeliverstova長官、ロシア天然資源環境省からInamov部長とKirillov部長、ロシア連邦政府機関の代表らが参加した。