Xylem、企業買収を加速へ――Decker CEOが語る

水技術企業のXylemは、市場の平均レベルを上回るオーガニック・グロースの達成と、企業買収のペースを上げることをめざしている。XylemのDecker社長兼CEOは、2015年9月24日に開催された同社の株主総会で、「わが社には成長を促進し、株主価値を創造するための強力な武器がじゅうぶんに備わっている」と述べた。

Decker社長兼CEOはまた、Xylem製品の市場をさらに開発していくことによって、同社が市場全体の成長を上回る勢いで成長していくことが可能との見かたを示し、「重点目標を定めた事業の簡略化と、継続的な改善の取組により」向こう5年間に営業利益率を300ベーシス・ポイント(3%)伸ばすことができるとの見通しを述べた。

いっぽうで企業買収についてDecker社長兼CEOは、「バランスのとれた資本分散戦略」のもとに、「計画期間全体にわたって規律あるM&Aと機に応じた株式買い戻しをおこなう」ために35億ドル(約4200億円)を充てることを明らかにした。

株主総会でXylemは、2015年の年間売上がおよそ37億ドル(約4500億円)で、これは2014年の実績に比べて6~7%の減少にあたることなど、1年間の経営概況を再確認した。2015年の調整後営業利益は4億7000万ドル(約566億円)ないし4億8300万ドル(約581億円)と見られており、1株あたり利益(EPS)は1.82ドル(約219円)ないし1.87ドル(約225円)になる。外国為替によるマイナスの影響を差し引くと、Xylemのこの1年間のEPSの伸び率は4~7%となる。また、事業再構築と再編成の費用は、以前からの予想と変わらず、2000万ドル(約24億円)となる。

タグ「」の記事:

2019年10月7日
Suez、Inflowmatixに資本参加で水道網管理のデジタル・ソリューションを強化
2019年8月9日
タイのユーティリティ・電力供給企業WHAUP、ベトナム・ハノイの水道業者SDWTPの株式を取得
2019年1月7日
Pentair、AquionとPelican Water Systemsを買収――家庭向け水処理装置市場を狙う戦略の一環
2018年7月9日
Veolia North America、北米で23事業を買収
2018年5月8日
De.mem、食品・飲料市場に参入―-食品・飲料製造プロセスへのFO膜技術の導入を支援