米EPA、PFOAとPFOSに関する飲料水健康注意情報を発表

米環境保護庁(EPA)は2016年5月19日、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)とペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)に関する飲料水健康注意情報*1を発表した。

健康注意レベルは70 ppt

EPAはこの飲料水健康注意情報のなかで、最も影響をうけやすい層を含めて、米国民が一生のあいだに飲料水を通してPFOAおよびPFOSに曝露することを想定した場合の安全の目安として、PFOAとPFOSの合計が70 ppt(飲料水1リットルあたり0.07マイクログラム)という健康注意レベルを設定している。この値は今後、これら物質に関する水道水の安全性を判断する際のガイドラインとして使われることを意図して設定されたものである

強制力のある規制につながる可能性も

PFOAもPFOSも、現在は米国内では製造されておらず、これら物質への曝露も全米を通じて一般的には減少傾向にある。しかし、曝露への懸念は依然として強く、EPAが今回の健康注意情報に留まらず、強制力のある規制の制定に動く可能性も残されていると専門家は指摘している。

なお、EPAが発表したPFOAとPFOSに関する飲料水健康注意情報と、それに関連するファクト・シートへは、以下のウェブページにあるリンクからアクセスすることができる。
https://www.epa.gov/ground-water-and-drinking-water/drinking-water-health-advisories-pfoa-and-pfos

*1 「飲料水健康注意情報」とは、健康への影響をおよぼすおそれのある汚染物質であって飲料水中に含まれることが知られていたり予想されたりするものについて、最新の科学的知見にもとづき、水道事業者およびそれを監督する立場にある州政府、先住民部族政府、地方政府等の注意を喚起するためのもので、法的拘束力はない。

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