ブラジル下院で質の高い水の使用制限に関する法案が審議中――水の再利用を促進

2016年5月25日現在、ブラジル下院でブラジル民主運動党のVeneziano Vital do Rêgo議員が起案した法案PL2245/15が審議されている。同法案は、国家水資源政策を定めた1999年1月8日付法律9433号の1条VII項に「質の高い水が過剰に存在しない限りは、質の高い水を必要としない用途に使用してはならない」の一節を追加するものである。つまり、法案PL2245/15は、一般家庭のトイレや農地の灌漑等に質の高い水の使用を禁止するものである

これは、1958年に定められたWHO飲料水水質ガイドラインでも示されている概念であり、ブラジルでも1986年6月18日付CONAMA決議20号16条で「質の高い水を必要としない用途に使うことは、水質に害を及ぼさない限りはこれを認める」と定められている。Vital do Rêgo議員は、法案PL2245/15の意見書の中でこの規定を現実的ではなく、費用の無駄であると断言している。また、ブラジルの水の消費量の70%は農業用水であるため、下水を浄水したもので十分に賄うことができるとし、法案PL2245/15が水の再利用を促進し、水資源の量と質の面での保持に役立つとしている。

法案PL2245/15は、以下のURLより参照可能(ポルトガル語)。
http://www.camara.gov.br/proposicoesWeb/fichadetramitacao?idProposicao=1554110