ブラジル・ミナスジェライス州、水資源汚染によって英大手鉱業企業に約40億円の罰金を科す

2018年4月4日、ブラジル・ミナスジェライス州の環境省(Semad)が、英国大手鉱業企業のアングロ・アメリカンに対し、パイプラインの漏出に関する違反について起訴状を発行し、1億2550万レアル(約40億円)の罰金を科した。3月12日と29日の2回、パイプラインで漏出事故が発生した。今回の罰金は3月12日の事故に対して科されたものである。29日の事故に対しては、別途、罰金が科される。また、ブラジル環境・天然資源省(Ibama)は17日間の操業停止としたが、アングロ・アメリカンは、90日間操業停止する旨を発表した。

罰金額は州政令47.383/18号80条に基づき、アングロ・アメリカンの事業規模、環境汚染、被害を考慮し算定された。Semadによると、1回目の事故で474トンの鉱石パルプが漏出された。アングロ・アメリカンの見通しでは2回目の事故では647トンが漏出したとみられるが、同社は、ブラジル技術規格協会(ABNT)の規格では、不活性物質であり、危険物質とはならないと主張している。鉱石パルプとは、選鉱作業に伴って発生するミリ状に粉砕された鉱石の粉末と液体の混合物のことをいう。

サンパウロ技術研究所とミナスジェライス連邦大学が事故原因の分析にあたる。2回目の事故届出後、Ibamaによって、17日間の操業停止とされたが、アングロ・アメリカンは、停止期間を延長し、90日間操業停止する旨を発表した。

アングロ・アメリカンは、起訴状について分析を行い適宜、コメントを公表すること並びに、事故の影響を最小限に止めるために、事故発生後、直ちに操業停止、汚染の除去作業、汚染地域の住民との対話を行ったことを強調した。

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