中国天津市発展改革委員会水務局は、2018年7月30日、「天津市都市部非住民の水使用における規定量超過時累進割増料金制度構築の実施計画（試行）」を通達した。同計画の施行日は2018年8月1日で、有効期間は2023年7月31日までとなる。同計画の主な内容は以下のとおり。

実施範囲

都市公共管網による給水を受けるとともに、水務部門の水使用規定量管理に組み込まれており、かつ、検針を受けている非住民（自然人、法人）の水使用者（特殊業種の水使用者を含む）。

水使用規定量

非住民水使用者の年間水使用規定量は、市や区の節水管理主管部門または行政審査承認部門が、「取水規定量」（天津市地方標準BD12/T 697—2016、BD12/T 699—2016）に基づき、季節的要素や水使用における基本的管理状況、節水技術の改造などの要素を総合的に考慮した上で、各水使用者の規定量を合理的に確定する。

割増料金区分

• 第1区分：規定量以下。主管部門が公布する非住民水道水販売価格に基づき徴収。
• 第2区分：規定超過量が20％以内。水道水の基本料金の5倍を追加徴収。
• 第3区分：規定超過量が20％～40％以内。水道水の基本料金の1倍を追加徴収。
• 第4区分：規定超過量が40％超。水道水の基本料金の5倍を追加徴収。

高エネルギー消費、高汚染、生産能力が著しく過剰な業種における割増料金区分は、以下のとおりである。

• 第1区分：規定量以下。主管部門が公布する非住民水道水販売価格に基づき徴収。
• 第2区分：規定超過量が10％以内。水道水の基本料金の1倍を追加徴収。
• 第3区分：規定超過量が10％～20％以内。水道水の基本料金の2倍を追加徴収。
• 第4区分：規定超過量が20％超。水道水の基本料金の3倍を追加徴収。

同計画によると、公的機関、商業施設、旅館、ホテルなどを試行業種として選択し、2019年1月1日以降、規定量管理を先行試行する。その後、2020年までに水使用規定量基準を制定済みの業種で、全面的に本制度の実施を図る見通しである。また、天津市では、今後、関連する規定量基準や政策制度の整備を実施するとともに、規定量の動的な調整を図り、2018年中に割増料金制度の正式な実施計画を公布する計画である。

なお、「天津市都市部非住民の水使用における規定量超過時累進割増料金制度構築の実施計画（試行）」の原文については、以下のURLより閲覧可能である。
http://fzgg.tj.gov.cn/dtzx/tzgg/201807/t20180730_70837.shtml