テキサス州水開発委員会、州水事業実施基金の当初財源として39億ドルを承認

テキサス州水開発委員会(TWDB)は2015年7月23日、同委員会の資金援助プログラムであるテキサス州水事業実施基金(SWIFT)の当初財源として約39億ドル(約4800億円)を承認した。SWIFTによる資金援助の最初のラウンドでは、21の応募主体のプロジェクトに対して、初年分として約10億ドル(約1200億円)が配分される。向こう10年間で、資金援助の総額は約39億ドルとなる。これについて、TWDBのBech Bruun委員長はこう述べている。「SWIFTを通して水プロジェクトに資金を供給できるようになったことは、テキサス州の長期的水供給を確かなものにするという目標を達成するための大きな一歩だ。SWIFTの援助対象として採択されたプロジェクトは、テキサス州民が今後数十年にわたって持続可能で信頼のできる水源を確保するのに役立つだろう」

32件の多様なプロジェクト

21の応募主体は、州の水計画で採択されている32件のプロジェクトへの資金援助を求めている。これらプロジェクトの種類は、送水管路、運河ライニング、能力拡大、海水淡水化、漏水検知システム、水道メーター交換、貯水池など、多岐にわたる。こうしたプロジェクトの多様性について、TWDBのCarlos Rubinstein委員はつぎのように述べている。「委員会は、広範なプロジェクトがSWIFTによる資金援助を求めて応募してきたことを、うれしく思っている。なかでも、Ralph Hallダムは、テキサス州が1985年以来初めて許可した貯水池のプロジェクトで、州北部の水供給戦略の重要な部分を占めている」

SWIFTについて

SWIFTは、テキサス州の水計画のなかで採択されたプロジェクトに資金を供給するプログラムとして、州議会の議決と州民投票によって2013年に創設された。SWIFTの創設資金には、州政府の非常時に備えた蓄えであるレイニー・デイ・ファンドから1回限りの措置として20億ドル(約2500億円)が充てられた。SWIFTはこの20億ドルをもとに、レベニュー債によるレバレッジで向こう50年間におよそ270億ドル(約3兆4000億円)を水供給プロジェクトに低利融資する。TWDBのKathleen Jackson委員はこう述べている。「テキサスの州議会と有権者がわれわれを信頼してSWIFTの運営をまかせてくれたことを、真剣にうけとめている。われわれは州内を動き回り、各地のコミュニティと密接に話し合い、州の水計画を早期に実現するための新たなアプローチを開発した。SWIFTによる融資の第1ラウンドを承認し、インパクトに富んだ多くのプロジェクトがテキサスの水開発に向けて前進するのを見るのは、じつにすばらしいことだ」

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