オランダに本拠を構える産業再生水プロバイダNijhuis Industriesは2017年3月21日、中国・上海を拠点とする産業水ソリューションインテグレーターShanghai Winnerとのパートナーシップ提携を発表した。両社のパートナーシップを通じて、産業廃水を回収し再生水を生成する包括的な水ソリューションを、中国の産業用顧客に対して提供する。中国では水汚染等の環境問題が深刻化しており、同ソリューションを通じて、環境を改善するとともに、循環経済への移行を支援する。

Nijhuis Industriesは1904年にオランダで設立された113年の実績を誇る水関連プロバイダであり、世界各国で2400件以上の顧客を抱える。同社は、多岐の分野に渡る産業顧客に対して、革新的な持続可能な再生水を生成する先端ソリューション、システム、サービスを提供している。顧客の要望を満たすために、産業活動で排出された廃水を回収、再生水を生成するソリューションも顧客にカスタマイズしている。一方、Shanghai Winnerは、過去16年間に亘り中国の産業用顧客に対して、設計・調達・建設（EPC）サービスを提供する産業水ソリューションインテグレーターである。同社は中国21省にて合計122件のEPCプロジェクトに関与し、産業廃水の汚染処理に従事してきた実績を有する。水分野に40年以上の経験を持つ同社経営陣は、プロジェクトを遂行する上で、高い品質及び安全基準の維持に貢献してきた。地域の環境規制を遵守し、地元サプライヤや下請業者との長年に渡る信頼関係を保持するなど、過去15年に亘る顧客支援の実績を生かして、同社は中国市場に特化したコスト競争力が高いソリューションを提供している。

Nijhuis IndustriesのCEOであるMenno M. Holterman氏は、「気候変動問題は、世界の特定地域に深刻な影響を既に与えており、被害軽減に向けて我々は今後共同で取り組む必要がある。中国は、2030年までに気候変動問題を積極的に解決し、国内戦略の一環として気候変動への対応を掲げた、2030年持続可能開発アジェンダ（2030 Agenda for Sustainable Development）の実施を重視している。同国は、低炭素社会への移行を促進し、生態系を保護することで、グリーン化を進めている。Shanghai Winnerと共同で、中国における循環社会への移行を支援し、より持続可能な社会を構築できることを心待ちにしている」と述べた。

また、Shanghai WinnerのJack Zhang会長は、「卓越した技術のみならず、プロジェクトの遂行能力や顧客サービスの対応において過去113年に亘り実績を有するNijhuis Industriesとの提携は、低コストで最新技術を我が社顧客へ提供することができる稀な機会である。Nijhuis Industriesと共同で、産業廃水から再生水を生成するソリューションを中国の産業用顧客に対して提供することで、多大な付加価値や利益をもたらせる。更に、我が社は、Nijhuis Industriesが得意とするDBFOM（設計・施工・資金調達・運営）契約と我々が有するEPCサービスや化学物質の調達力を生かして、高品質の運用保守（O&M）サービスも顧客へ提供する予定である」との見解を示した。