中国広東省仏山市、「工業企業汚水排出口および給排水系統規範化管理の全面的推進に関する通知」を発表

中国広東省仏山市環境保護局は2018年5月、「工業企業汚水排出口および給排水系統規範化管理の全面的推進に関する通知」(以下、「通知」)を発表し、企業における排出口の設置、総量規制システム、モニタリングシステムの設置などについて具体的な技術的要件を規定した。

通知によれば、今年度の対象企業は2017年、2018年国家汚染排出許可証の交付対象の汚水排出企業となる。これらの企業では、汚水排出口と給排水システムについて「標識は明示する。排出口の設置と汚水排出は規定通りに実施する。サンプル採取や監視測定などは、環境管理部門と公衆が監督管理をしやすいようにする」という原則が強調された。

工業企業の給水システムについて、許可なしの取水が厳禁される。すべての取水施設には計量装置の設置が義務付けられる。排水システムについて「雨水汚水分流、清水汚水分流、地上管路輸送」が原則とされる。具体的に、工場排水の配管は原則として地上配管とし、例外の場合は蓋の開けられる管渠に敷設し、標識を設置しなければならない。そしてすべての配水管網は満水試験などの検査に合格しなければならない。条件制限でやむを得ず場内で雨水埋設配管を設置する場合は、雨水桝に標識を設置し、サンプル採取と検査をしやすいようにしなければならないという。

排出口の設置について、原則として各企業には雨水排出口1つと汚水排出口1つ(または下水道に接続する)の設置が許される。特殊な状況で汚水排出口を増設する場合、環境保護部門の同意を得なければならない。雨水排出口を増設する場合も、環境保護部門に届出しなければならない。複数の汚水排出口を有する場合、以上の原則に基づき是正改善を実施なければならない。そして、広東省水汚染物質排出規制関連基準に従い、汚染物発生の作業場または作業場の汚水処理施設の出口に特別排出口を設置しなければならない。企業は関連政策に従って、監視測定用のモニタリング機器計量器及びデータ転送機器などを設置しなければならない。

また、水バランスまたはプロセス監視システムと総量規制システムの設置について、通知によれば、汚水排出重点企業又は汚水排出量が1000トン/日を超える工業企業は、既存の地下配管を地上配管に改造し、総量規制自動制御システムを導入すること。自動制御システムには排出口自動遠隔制御弁を採用すること。汚水排出量が500~1000トン/日の工業企業は既存の地下配管を地上配管に改造し、総量規制自動制御システムを導入すること。自動制御システムには総量規制制御機器、電磁流量計器を含むこと。電気制御弁の使用は要求しない。さらに、総量規制自動制御システム(水バランスシステムを含む)について具体的な技術要求[1]が同時に公開された。

「工業企業汚水排出口および給排水系統規範化管理の全面的推進に関する通知」の原文は、下記のURLよりダンロード可能である(中国語:簡体字)。
http://www.foshanepb.gov.cn/zwgk/zcfg/zcfk/201805/t20180524_7118127.html

[1] http://www.foshanepb.gov.cn/zwgk/zcfg/zcfk/201805/P020180524610454908074.doc

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