中国生態環境部、「地下水環境モニタリング技術規範」(パブコメ版)など7本の国家環境保護標準(HJ)を発表

中国生態環境部は、2019年2月15日付けで、「地下水環境モニタリング技術規範」(パブコメ版)など7本の国家環境保護標準を公表し、意見募集を行っている。今回の新標準の作成は、「中華人民共和国環境保護法」に基づき、生態環境管理レベルの向上、生態環境モニタリング実施の規範化を目的とするものである。

今回公表となったのは以下の7本の標準(意見募集稿)である。

  • 「地下水環境モニタリング技術規範」(改定HJ/T 164-2004)
  • 「水質 濁度の測定 濁度計法」
  • 「水質 pH値の測定 電極法」
  • 「水質 急性毒性の測定 ゼブラフィッシュの卵法」
  • 「環境空気と廃気 粒子状物質ヒ素、セレン、ビスマス、アンチモンの測定 原子蛍光法」
  • 「固定汚染源廃気 フッ化水素の測定 イオンクロマトグラフィー法」
  • 「固定汚染源廃気 メチルメルカプタンなど8種類の有機硫黄化合物の測定 気袋サンプリング―予濃縮/ガスクロマトグラフィー―質量分析法」

そのうち「地下水環境モニタリング技術規範」(以下は「技術規範」に略)は、2004年に公布・実施となった「地下水環境モニタリング技術規範」(HJ/T1642004)に関する初の改正案である。本「技術規範」は、地下水モニタリング地点の選定配置、モニタリング井戸の建設と管理、サンプルの採集と管理、モニタリング項目と分析方法、モニタリングデータの処理、データ品質の保証、資料の編成などの要求を定めたものである。適用対象は、地下水環境のモニタリング事業で、地域全体、引用水源および補給区、汚染源および周辺地域の地下水環境における長期モニタリング事業が含まれている。またその他の分野の地下水環境モニタリング事業も本「技術規範」を参照し実施することが可能である。

改定案では、現行の「技術規範」に対し、主に以下内容を中心に改正に行った。

  • 環境モニタリング井戸に関する用語の定義の増加
  • 飲用水源およびその補給区と汚染源周辺地域におけるモニタリング地点の選定配置に関する要求の増加
  • 環境モニタリング井戸の標識に関する要求の増加
  • 情報システム構築に関する内容の削除
  • 地下水モニタリング実験室質量コントロール指標に関する内容の削除
  • 環境モニタリング井戸の建設と管理関連内容の補完

今回公表となった7本の国家環境保護標準(パブコメ版)における意見募集の締め切り日は2019年3月31日であると定められている。

本件に関する通知の原文は下記のURLよりダンロード可能である(中国語:簡体字)。
http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk06/201902/t20190225_693547.html?tdsourcetag=s_pcqq_aiomsg

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