印ハリヤーナー州公害管理委員会、未処理廃水の放出および監視システムの未導入で14の産業ユニットに理由提示通知を発行

2019年4月23日にインド現地で報じられたところによると、ハリヤーナー州公害管理委員会(HSPCB)は14の大規模または中規模産業ユニットに、未処理の廃水を下水管に放出したこと、およびオンライン廃水監視システムの導入命令の不順守に対する理由提示通知(show-cause notice)を発行したという。

HSPCBのファリダバド(Faridabad)地域担当官Jai Bhagwan Sharma氏は、ファリダバドおよびパルワル(Palwal)の産業ユニットには、2ヵ月前にオンライン廃水監視システムを導入することを催促する通知を送付していたと述べた。この監視システムの導入には60万ルピー(約95万円)の費用がかかるが、不順守の場合には同様の額の罰金が科せられる可能性があると、Sharma氏は語った。

ファリダバドの水塊における生物化学的酸素要求量(BODの数値を測定したところ、35~38の間の数値を示し、これは安全レベルである「3」を大幅に超えているという。ファリダバドでは31ユニット、バラブガー(Ballabgarh)では74ユニットに対して、オンライン廃水監視システムの導入が要求されている。導入命令通知は、BOD数値の高い地域であるファリダバドに位置する地方自治体にも発行されている。これは、これらの自治体が管理する4つの下水処理施設の不十分な稼働体制をも意味する。

一方、社会運動家のVarun Sheokand氏によると、環境裁判所(NGT)の命令が通知されているにも関わらず、上記のような産業ユニットは、ワジルプル(Wazirpur)やティルパット(Tilpat)などの地域でも計250存在しており、現在も稼働しているという。Sheokand氏は、これらのユニットは違法な水道および電気接続を用いて、ヤムナー川やその他の河川に繋がる下水管へ汚染物質を排出していると述べた。

Sharma氏によると、2017年には125のユニットが稼働を停止させられており、近々、14のユニットに対しても同様の措置がとられる予定であるという。