世界水週間、ストックホルムで開幕

世界各国での水資源不足の影響に関する1週間にわたる会議は、水利用に対する行動や考え方を根本的に変えることを求めて2008年8月18日にストックホルムで始まった。

「われわれは、この25年間まったく環境を気にかけない、ぜいたくなライフスタイルを続けてきた。人々が消費し、買い、食べる方法を変える必要がある」と「2008年ストックホルム水賞(2008 Stockholm Water Prize)」の受賞者である、英国のJohn Anthony Allan教授は述べた。

世界水週間(World Water Week)は、年に1度開催されるが、約2,500人の専門家がスウェーデンの首都に集まった今年の会議では、給水の不足がどのように公衆衛生や衛生状態に影響を与えるかということに焦点が当てられた。

世界の人口のほぼ半分の人々は適切なトイレ設備を持っていないが、この状況は公衆衛生にひどい結果をもたらす恐れがあり、また水がますます希少資源になりつつあるので、解決すべき難題となるものである。

気候変動、人口の急上昇そしてアジアとアフリカの急速な経済開発はすべて、世界の給水に負担をかける。

世界水週間の主催者Anders Berntell氏は、世界中で公衆衛生を向上させる差し迫った必要に言及して、「この問題に関する意思決定者の認識を高めることが重要である」と述べた。

2008年を「国際公衆衛生年(International Year of Sanitation)」とした国連によると、地球の人口の20 %は水不足に直面しており、この割合は2025年までに30 %に達することが見込まれている。

「公衆衛生は、史上最大のスキャンダルの1つである。われわれのレーダースクリーン上に置いておかなければならない重要なものである」と国連事務総長直属の水・公衆衛生諮問委員会の長であるオランダのWillem-Alexander王子は強く主張した。

同王子は、「毎日約7,500人の人々が公衆衛生設備がないために死亡している」と述べ、「この状況は7年前と同じである」ことを指摘した。