Siemens、水ビジネスへの投資を今後も継続

世界規模の経済危機にもかかわらず、Siemensは水ビジネスの将来を従来と同じく楽観している。2008年10月18日にシカゴで開催された北米最大の水ビジネス・ショー、WEFTECにおいて、Siemens Industry Solutions DivisionのCEOとしてSiemensの水ビジネスを統括するJens Wegmannはつぎのように語った。「都市化と水不足は、水の処理とリサイクルに関するソリューションのニーズをもたらす長期的な傾向だ。われわれは、水処理の市場が世界的に伸びつづけていくという自分たちの見かたが正しいと信じている」Siemens Water Technologiesは、広範なビジネス・ポートフォリオと世界中の顧客への企業としてのアクセスのよさを誇っており、そのため、各国の自治体レベルでの投資の遅れがあったとしても、それを産業向けビジネスと近代化ビジネスでカバーすることができる。

Siemensが世界中でアクセスすることのできる市場の規模は、2007年の数字でおよそ490億ドル(約4兆6000億円)だった。前出のWegmann CEOはさらにこう述べている。「個々の大規模プロジェクトへの資金の誘導に難しさが増してきそうではあるが、われわれはひきつづき、既存の施設の近代化と拡張にねらいを定めた製品やサービスを提供するビジネスに成長のチャンスがあると見ている」たとえば北米では、公共上水道の水源や工業用水の不足を解消するために水再利用のプロジェクトが成長することが見込まれる。また、露天掘り鉱山、製紙、食品産業など、Siemens自体のビジネス分野でもあり、また水がきわめて重要なファクターになっている分野への投資も計画されている。

 

Industry Solutions Divisionの1部門であるSiemens Water TechnologiesのChuck Gordon CEOはつぎの点を強調する。「われわれにはきわめて広範なビジネス・ポートフォリオがあり、そのおかげで、さまざまな産業分野における経済的変動を吸収することができる」2008年春、Siemens Water Technologiesは産業、公共上水道、殺菌、およびサービスの4分野に組織を再編し、それぞれの市場や顧客グループへの対応がしやすくなった。特に産業分野のビジネスは平均以上のペースで成長をつづけており、この組織再編のメリットが最もよく出ている。Gordon CEOは、広範なビジネス・ポートフォリオに加えて、技術革新と新製品が水ビジネスを推進する原動力となっているとし、こう述べている。「この数年間、Siemens Water Technologiesは研究開発に業界平均の2倍の資金をつぎ込んできた」シカゴのWEFTECでSiemens Water Technologiesは、水処理、下水スラッジ削減、および省エネの分野の新しいソリューションを発表している。

 

なお、Siemens Industry Solutions Divisionが属するSiemens Industry Sector(ドイツ、エルランゲン)は、生産、輸送、および建設システムの世界最大手のサプライヤーである。産業およびインフラ分野の顧客の生産性と効率のアップにSiemensが貢献できるのは、統合化されたハードウェアおよびソフトウェア技術を、それぞれの分野に固有の広範なソリューションと組み合わせているからである。Siemens Industry Sectorは、Building Technologies、Industry Automation、Industry Solutions、Mobility、Drive Technologies、およびOsramの6つのDivisionから成る。2007年度(2008年9月30日までの1年間)、Siemens Industry Sectorは全世界の従業員約20万9000人でおよそ400億ユーロ(約4兆7000億円)を売り上げた(非連結、概算値)。

 

Siemens Industry Solutions Division(ドイツ、エルランゲン)は、傘下にSiemens VAI Metal Technologies(オーストリア、リンツ)、Siemens Water Technologies(アメリカ、ペンシルヴェニア州Warrendale)、およびIndustry Technologies(ドイツ、エルランゲン)を擁し、産業およびインフラ施設へのソリューションとサービスのプロバイダーとして世界最大手のひとつである。Industry Solutions Divisionは独自の製品、システム、およびプロセス技術を使って顧客のプラントを開発、建設するとともに、それらプラントの運転を立ち上げ、全ライフサイクルにわたるサポートを提供している。