米水業界、オバマ次期大統領に水問題を優先するよう求む

2008年11月に発表されたA National Agenda for Drinking Water(飲料水の国家的議題)によると、水関係業界は、次期政権ではたとえば、安全飲料水基準、水源保護、インフラ投資といった飲料水に関する課題を優先するようバラク・オバマ次期大統領に求めている。

この国家的議題という文書は、多種多様な飲料水供給業者を代表する水関連団体、すなわち、米国水道協会(American Water Works Association)、大都市水道局協会(Association of Metropolitan Water Agencies)、全米水道事業者協会(National Association of Water Companies)、および国家地方水道協会(National Rural Water Association)、間の協力の結果である。オバマ氏のために作成されたこの文書によれば、これらの水関連団体は、オバマ氏が大統領職にある間に起こりそうな複数の重要な飲料水に関する課題を分析した。

 

同文書の著者らは、その序文の中で、オバマ氏に「われわれの共同努力によって、一定の重要な課題が特定された。すなわち、安全飲料水基準、水源保護、気候変動調査・適応、インフラ投資、経済刺激、および水道システムの安全保障である。われわれは、選挙運動から貴方がこれらの課題に関するわれわれの勧告の多くにすでに賛成であることが分かっている。われわれは、貴方の政権でこれらを優先するよう要請する」と書いている。

インフラ問題に関して、水関連団体は、飲料水プロジェクトのための経済刺激策と長期のインフラ投資の両方を支持するようオバマ氏に求めている。

水関連インフラ投資による経済刺激に関して、同団体は、そのようなプロジェクトによってより多くの仕事が生み出されるだけでなく、公衆衛生が保証されると書いている。上記文書にはさらに、「このような資金は、遅延や『お役所仕事』を最小限にして水道事業の経営者がすばやく利用できるように分散させるべきである」と書かれている。

 

水関連団体はこの文書の中で、勧告のすべては、米国の将来への投資と考えるべきであるということに言及して、勧告の一部には法律が必要であり、またその他の勧告には新しい連邦政府の歳出予算(いずれも多額の金は必要にはならないが)あるいは大統領の政策と命令が必要であると述べている。

なお、上記文書は、以下のウェブサイトで見られる。
http://www.awwa.org/files/GovtPublicAffairs/PDF/Transition.pdf