メキシコと米国の高官及び民間企業、米墨国境地帯の水とエネルギー問題には政治的解決策が不可欠と指摘

2008年8月14日に開催された第26回国境地帯知事会議において、米国内務省水利再生利用局のジョンソン局長は「米墨国境地帯における水とエネルギー問題に対する技術的解決策は利用可能であり、いずれを選ぶかは政策的にどの解決策を選ぶかにかかっている」という。同局長によれば、「淡水化の価格は過去20年間に半額になった。我々はコロラド川全流域に水源を開拓することができるが、関与する政治の取り扱いがより複雑である」という。同局長は、メキシコのエルビラ環境・天然資源大臣および民間セクターの重役と共に、トピック「国境地帯の資源を管理するための革新的水&エネルギー戦略」を扱うパネルに参加した。

同局長によれば、淡水化に使用されるエネルギーコストがしばしば、そのようなプロジェクトの障害になると述べると共に、国境地帯周辺に水を移動させるためにどれだけのエネルギーが必要であるかを考えた場合、動力と水は分離して議論できなくなると注記した。同局長は、「カリフォルニアを見てみなさい。同州周辺に水を圧送するために必要なエネルギーは淡水化に必要とされるエネルギーよりもかなり少ないということはない」と付言した。

この会議のスポンサーであるGE社とサザンカリフォルニア・エジソン社の重役は、政府の役割を明確にする必要があると指摘し、その役割はインフラの整備においてエネルギー会社の負担を軽減することと変化に対する備えを公衆にさせることであると述べた。

GE社の副社長は、同社のこの地区への考え方は現存するすべてのエネルギー手段を用いる技術ポートフォリオを策定することであると述べた。

サザンカリフォルニア・エジソン社のエネルギー効率化部長は、「米国でかってない最大のエネルギー効率キャンペンを組み入れたビジネス枠組みを作る」政策を取るよう要請した。同部長はまた、利害関係者にとって利益のあるインフラへの投資を電力会社が行なえることを可能とする、また、「電力消費の低減に成功した場合においても投資を取り戻すことができる」インセンティブを政府が取ることを要請した。

GEの副社長は、太陽発電に関係する同じ問題が政治的解決策を求めていると言う。彼は「メキシコ砂漠の太陽資源は、人のいる場所まで移動させなければならなく、そのようなインフラを整備するためには、税法上の優遇措置および投資に対する奨励策が必要である」と述べた。