天津市、地盤沈下防止のため2014年から地下水利用禁止――北京市も水価格引き上げへ

天津市政府は、2009年5月5日、同市の地盤沈下速度を減少させるため、2014年以降、市内における地下水資源の利用を禁止する規制を承認した。同規制は、2014年以降の地盤沈下速度が年間20mmに収まるように策定されたものである。

同規制に関するレポートによると、暫定的な目標として、同市の地盤沈下速度を年間30mm、市街地で年間15mm、東部のBinhai沿岸地区で年間20mmに収めることが設定されている。また同市は、地表水や再利用水を使って地下水供給を保全・管理する対策を実施する予定であるという。

 

一方、北京市では、市政府が水価格の引き上げを計画しており、同計画は2ヶ月以内に公表される予定である。北京市水務局長は、「中国の大規模な南北縦断水路により運ばれる水の大部分は2014年まで北京市に到達しないので、水価格を引き上げることは節水を奨励する手助けとなるだろう」と語っている。この南北水運搬プロジェクト(南水北調)は、長江の水を取水して中国南部から北部へと運び、河北省南部や河南省の水不足を緩和する計画である。この水路が完全に開通するのは2014年以降の予定である。