Jain Irrigation社、ウォーター・フットプリントに取り組むインドで初めての企業――国際機関も融資

インドの製造業界がもっぱらカーボン・フットプリントの算定に取り組む中、同国の多国籍企業であるJain Irrigation社は、ウォーター・フットプリントの算出に取り組んでいる。これは、同国では初めての取り組みであり、同社は、製品に使用される水の量を算出し、水資源を保全するための対策を策定することになる。

同社の農業食糧部門を率いるD.N. Kulkarni氏は、「当社は、工場での水使用量を算出し、水資源保全策を講じるとともに、水の再処理を推進する」と語っている。

 

ウォーター・フットプリントを算出するためには、事業活動で直接的にあるいは間接的に使用している水の消費量を評価することが必要である。また、それにより、現地の水事情への理解が深まると共に、事業活動が水資源に与える影響を評価することができる。国際標準化機構(ISO)は、2009年6月、ウォーター・フットプリントを国際規格化することを決定している。

 

Jain Irrigation社は、かんがいシステムやフィルター、パイプ等の工業製品の製造や食品加工などの事業を行っている。Maharashtra州にある同社の食品加工場では、使用する全ての水を、再処理水あるいは雨水によりまかなっており、水道管から送られてくる水道水を一切使用していない。

同社のウォーター・フットプリント算出に向けた取り組みは、世界銀行の一機関である国際金融公社(IFC)と共に実施されている。IFCは、同プロジェクトに対して6000万米ドル(約54億5000万円)を融資している。

 

Jain Irrigation社のウェブサイトへのアクセスは、以下URLより。
http://www.jains.com/