2011年6月末、グリーンピースがサンクトペテルブルク市の河川で実施した調査の中間結果として、ネヴァ川とその支流への未処理下水の排水が依然として続いていることが明らかとなった。
数週間かけてグリーンピースのメンバーはボートで、ネヴァ川、オフタ川、イジョラ川、スラヴァンカ川、カルポフカ川、ジュダノフカ川、スモレンカ川を調査してまわった。この調査の過程で40件以上の未処理下水の排水が記録された。これら排水の殆どが違法であることは言うまでもない。その多くはエキスパートたちだけでなく、ペテルブルク住民にも広く知られている。スラヴァンカ川、オフタ川、ネヴァ川では工業生産による有害廃棄物が一度ならず排水管から捨てられており、これにより河川が酷く汚染され、水生生物が死んでいる。
排水以外にも、河川水保護区域における建設廃棄物の山、個人や生産企業による河岸域の占有など、他の水法(water legislation)違反も見つかっている。またエキスパートらはヴァシリエフスキー島の雪捨て場も調査した。そこではもう数カ月にも渡って溶けた雪がフィンランド湾を汚染しており、その近くでは何も知らない市民が海水浴を楽しんでいた。
調査結果は整理された後、都市河川の環境保全に責任を持つ所轄官庁、即ち、連邦自然利用分野監督庁(Rosprirodnadzor:Federal Service for Nature Management Supervision)、連邦消費者権利保護・福祉分野監督庁(Rospotrebnadzor:Federal service on customers’ rights protection and human well-being surveillance)、自然保護検察庁(Environmental Prosecutor’s office)、市当局に送付され、見つかった全ての違反について対策を講じると共に、作業内容について報告するよう求めることとなる。