Veolia Water、2012年から2014年にかけての総合目標公表

Veolia Waterは2012年3月22日、2012年から2014年にかけての7つの総合目標を公表し、公共サービスの管理契約における非財務的要素の評価を導入する見通しを明らかにした。

2012年から2014年にかけての総合目標

Veolia Waterは、2012年から2014年にかけての総合目標として、以下の7項目を掲げた。関係者の談話によるとVeolia Waterは、全ての関連サービスを向上させるのみならず、コスト管理や資源効率の最適化を図ると同時に、正しい社会的均衡を模索する上での役割の遂行を目指す。

[サービス関連の目標]
1. 濾水量を比較可能な基準に基づき5%削減
2. 排水処理プラントのエネルギー効率を5%向上
3. 低品質の水を飲む人の割合を0%に抑える

[価値に係る目標]
4. 水の再利用のため収集・処理する排水の量を10%増加

[企業の責任に係る目標]
5. 自社業務による温室効果ガスの総排出量を定量化
6. 既に診断済みもしくはアクションプラン導入済みのサイト(水生産および排水処理施設)の数の定量化およびその数の増加
7. 環境マネジメントシステムでカバーする関連活動の割合を90%達成

公共サービスの管理契約に対する非財務的要素の評価の導入

Veolia Waterはフランスで、現在12件の公共サービスの管理契約(水関連7件、排水関連5件)に関し非財務的パフォーマンスが評価されている。公共サービス管理の非財務的パフォーマンスに対する格付け機関としてフランスでリーダー的存在のArcet Cotationの最新格付けでは、Veolia Waterが請け負ったMelun Val de Seine(フランス、セーヌ・エ・マルヌ県のコミューン)の公共下水道に対しA++との評価がされている。

Veolia WaterはArcet Cotationとの間で、契約期間中に定期的な評価を受け入れるとの取り決めを交わしている。契約が切れる2024年までの最高評価獲得を目指して、Veolia Waterは120件近くある具体策のうち1件のプログラムに着手している。Veolia Waterは開発基金を設立しており、毎年契約から生じる収益の5%を基金に充て、改善に向けた取り組みに対し資金提供する。

カーボンフットプリントおよびウォーターフットプリントの管理

また、Veolia Waterは自社の二酸化炭素排出量削減の義務を履行することに加え、フットプリントの管理においてサービスを拡大する。

多岐にわたる専門知識と技術があることから、現在Veolia Waterは、全世界の公共機関や事業会社に対しカーボンフットプリント削減支援を行っている。その支援業務では、例えば、排水処理においてカーボンニュートラルを達成することも可能である。

現在Veolia Waterは、公共機関や事業会社が利用可能な、オープンソースのウォーターフットプリントの計測ツールを開発し、この分野での更なる前進を図っている。WiiX(ウォーター・インパクト・インデックス)は、人的活動が地域の水資源に与える影響に関し、指標を提供するものである。WiiXは、水ストレス、水資源の汚染、水とエネルギーの相互関係など、質的要素および量的要素を盛り込んだ唯一の指標であり、自治体および民間のサービスが及ぼす影響の分析にも利用可能である。WiiX計測ツールは、地域の水資源に対する影響を軽減可能なエリアを示すレポートの作成や、 投資収益率の算出に活用可能である。