インド、イスラエルと都市の水問題で協力協定

インドのKamal Nath都市計画大臣が2012年2月12日から14日にかけてイスラエルを訪問した際、都市の水問題を中心に協力関係を推進していくための協定が両国のあいだで交わされた。

この協力協定について、イスラエル産業貿易労働省のエネルギー・水プログラムであるIsrael NewTechの責任者、Oded Distelは、その重要性を次のように述べている。「インドでは、淡水化から廃水処理、水の効率的利用から造水にいたるまでの、水関連のさまざまな分野で、広範なソリューションを求めるニーズが山ほどある。これらのニーズの多くに、イスラエルの革新的な水産業は応えていくことができる。今回交わされた協定は、共同プロジェクトやその先のことまで含め、さらに緊密な協力関係への扉をひらいてくれるだろう」

インドでは急激な都市化で水が喫緊の課題:

インドではいま、劇的なまでの都市化が進行中である。このことは、水ソリューションの必要性をいちじるしく増すと同時に、厖大な水需要への対応にどうしても欠かせないソリューションのためにさらなる資金等の投入が必要であることを意味している。インドのNath大臣はイスラエル訪問中に、在イスラエル・インド大使館、イスラエル輸出協会、およびイスラエル産業貿易労働省の共催によるセミナーに出席し、「インドの都市化と、インフラの課題およびチャンス」というテーマで講演した。このなかで同大臣は、輸送や通信をはじめとするさまざまな分野におけるインドのビジョンの概略を示したが、なかでも成長いちじるしいインドの都市にとって最も差し迫った課題として、同大臣は水のソリューションとインフラのふたつを挙げた。Nath大臣はまた、淡水化技術のIDEや、Amiad、Aqwiseといったイスラエル企業がすでにインドで展開している水プロジェクトの成功例についても語った。しかし、これは全体の必要量からするとごくわずかなもので、インドの差し迫った需要に応えるには、さらに多くの、そしてさらに広範なプロジェクトが必要となる。こうしたことから、イスラエル企業のビジネス・チャンスは明らかに大きいといえる。

インドのNath大臣のイスラエル訪問は、両国間の協力関係がかつてなく緊密になった時期に重なる。自由貿易協定の交渉が進んでいるほか、2012年はちょうど、両国間の国交樹立の20周年記念にあたる。

Nath大臣の訪問は、イスラエルのShalom Simhon産業貿易労働大臣の招待によるものである。協力協定には、インドのD. Diptivilas都市計画副大臣と、イスラエルのBoaz Hirsch産業貿易労働副大臣が署名した。