地下水フットプリント、地下水の現状を正確に知るための最初の手段

新しい調査によると、人間は現在、利用できる地下水量の3.5倍のウォーター・フットプリント(食料や製品の生産・加工・流通などのライフサイクルを通じて、直接的・間接的に消費・汚染された水の量を表すための指標)を持ち、農業にとって欠かせない資源を過剰に利用している。

地球上の水資源の過去のアセスメントは、地表水に焦点を合わせているが、地下水の減少量が自然の回復量と比べてどうかということについては、はっきりしないままである。

モントリオールにあるマギル大学(McGill University)のTom Gleeson氏らが科学誌ネイチャー(Nature)に2012年8月8日に発表した調査結果Water balance of global aquifers revealed by groundwater footprint(地下水フットプリントが明らかにした世界の帯水層の水収支)の要点は、次のとおり。

  • 「地下水フットプリント(GF:groundwater footprint)」は、帯水層規模の地下水の利用、回復および生態系要件を連続して評価するのに適した最初の手段である。これは、ウォーター・フットプリントや実質的な水量計算と組み合わせることができるし、回復できる地下水を使って農業生産力を増やす可能性を評価するのに使える。
  • 現在、世界のGFの規模は、帯水層の実面積の約3.5倍と推定されている。
  • 約17億人の人々は、地下水資源および/あるいは地下水に依存する生態系が危機にひんしている地域に住んでいる。
  • 帯水層の80 %は、その面積に満たないGFを持っている。このことは、世界のGFの正味値は、数カ所のひどく過剰に利用されている帯水層によって決っていることを意味している。
  • GFの方法は、たとえば、漁業、林業あるいは土壌などの多くの時間が必要でありかつ空間的に不均一である回復速度を持つほかの資源を評価するために変更できる可能性がある。