インドで水リスクが企業活動の存続を脅かすとの報告

2014年3月18日、投資家らに環境性能に関するデータを提供している国際NPOのCarbon Disclosure Project(拠点:英国・ロンドン、以下CDP)は同日、インドを対象とした水関連の報告書を発表した。報告書の中でCDPは、水の枯渇や汚染といった問題は、安全な飲用水を脅かすだけでなく企業の経済的発展の阻害要因となりうるものであるが、インドの企業はこのリスクを過小評価していると指摘している。インドでは多くの企業が水の不足によりビジネスが崩壊しかねないことを認識してはいるものの、そのリスクと救済策を評価する術を持っていないという。「水がないということはすなわちビジネスが成り立たないということである」、「地下水面は低下し、また水質の問題は以前に増して、喫緊の課題となっている」とCDPは述べている。

今後6年間でインドは「水不足」状態に

この報告書によれば、インドでは人口1人あたりが利用できる水の量が低減した結果、今後6年間「水不足」の状態に陥ることが予測されている。世界第2位の人口を擁するインドでは、この10年間で人口が3倍近くに増え、人口1人当たりの利用可能な水が15%減少した。CDPで初めてとなるこのインドを対象とした水関連報告書には、Tata Chemicals、石油・天然ガス会社のJSW Steel、ITC、およびSesa Sterliteの鉄鉱石事業部を含む29社を対象に調査を行っている。これらのうち、半数を超える会社が水のリスクに直面していると認識していた。またこのうち排水規制違反により罰金を払った者はいないとCDPでは報告している。

水不足が見込まれる地域からの原材料調達もリスクに

また報告書では、Baker Hughes社、Pernod Ricard SA、およびCroda International 社などの企業ではグアーガム、ヒマシ油、モロコシなどの原料をインド国内の水リスクに晒される地域から調達しており、原材料の調達状況が悪化することが予測されると予測している。