2014年4月22-23日に、6月のCOP20に先立ってリマ市で開催された、ONGのKatoombaグループ主催の、熱帯アメリカの気候、森林、水資源と人に関する第20回Katoomba会議で、ペルー水資源国家当局ANA局長は、2021年までに水資源管理に220億ドル(約2兆2374億円)の投資が必要であると述べた。55%は農業向け、44%は下水道整備、1%は環境管理部門向けとなるが、インフラ向けの投資だけでなく、水資源に関する啓蒙活動や、調査研究向けも含まれる。
ANA局長によれば、ペルーの水の追加需要は2021年には204ギガリットルに達することが予測されており、水資源の効率的な使用は緊急事項となっている。水の消費量(水域に還元されない水の需要)は、工業部門では2021年までに31%、2035年までに52%増加、生活用水は2021年までに19%、2035年までに26%増加、鉱業・エネルギー部門では2021年までに15%、2035年までに13%増加となる見込みで、一方農業部門は2021年までに2%、2035年までに5%の減少が予測されている(いずれも現在比)。
表 分野ごとの水消費量の予測(%は現在比)
2021年まで | 2035年まで | |
---|---|---|
生活用水 | +19% | +26% |
工業 | +31% | +52% |
鉱業・エネルギー | +15% | +13% |
農業 | -2% | -5% |
尚ANAは2013年7月に、水資源の量の管理、質の管理、機会開拓、水資源に関わる意識、気候変動と災害への適応を5つの柱とする国家水資源戦略計画PLANRHを発表し、現在承認手続き中となっている。この他国家水資源計画が2012年から策定されており、2014年1月にその概要が公表された。11の戦略と、2021年までに実施予定のPPPによる投資プロジェクトや、30のプログラムが含まれている。
ペルーでは国家政策の第19として持続可能な開発と環境管理、第23として農業及び農村開発、第33として水資源管理、第34として土地利用整備が挙げられている。