メキシコのベラクルス市長は2014年9月12日、韓国環境省が18ヶ月前から作成していた、下水設備改善基本計画プロジェクト案を発表した。プロジェクト案は、連邦政府、州政府、市政府で参加配分を決める為の分析が行われている。
ベラクルス市のプロジェクト案作成は、メキシコ政府がメキシコ国家水委員会COANGUAを通じて韓国政府に対して依頼していた、全国6つのプロジェクトのうちの一つで、韓国政府は、プロジェクトの40%は連邦政府、60%は州政府と市政府が実施し、州政府と市政府分の80%は民間からの投資とすることを提案している。またプロジェクトは規模が大きい為、実施は20年となる事が想定されている。
プロジェクトでは、下水設備をもたない23の地区へ合計25kmの下水道網を敷設し、現在5つの下水処理プラントが行っている処理を一つの排水ポンプ施設にまとめて効率化を図り、65,000トンの能力を持つ汚水処理施設を建設することが提案されており、プロジェクト全部を実施する為には、開始時期の状況により異なるが、約US$1億の資金が必要となる。
ベラクルス市長は、コストは高いが実現可能であり、また基本的な衛生施設をもたない16万人の住民に恩恵を与えるものとして、ベラクルス市の歴史上最も重要なプロジェクトとなるという見解を述べている。
一方韓国環境省局長からは、メキシコ政府との合意では、韓国政府は基本計画の作成部分のみの参画であり、実施の成功はメキシコ政府にかかっている点や、誰が投資するかまでは決まっていない点が強調された。プロジェクトは、市庁から提示された必要性を満たすべく設計され、CONAGUAやメキシコ環境省との協調により作成された。
プロジェクト発表には、韓国環境大臣、韓国環境省局長、韓国環境産業技術院(KEITI)局長、CONAGUA飲料水・下水処理部長、都市水システム(SAS)局長、インフラ及び公共事業局長、SAS水資源オペレーション局長らが出席した。