ペルー環境省、汚染された場所の健康および環境リスク評価作成ガイドを公布

ペルー環境省は2015年2月24日、汚染された場所の健康および環境リスク評価作成ガイドを承認する決議書No.034-2015-MINAMを公布した。2014年2月4日にガイド案が公布され、10日間一般意見が公募されていたもので、以下の内容となっている。

健康および環境リスク評価は、「問題の特定」、「毒性の評価」、「被爆の評価」、「リスクの特徴」のステップを踏んで作成すること。また、以下の構成が推奨されている。

  1. 企業情報
  2. 汚染された場所の情報: 対象地区の使途の経緯、地理的位置、面積、現在の使途、汚染の原因と汚染プロセス、汚染地区への立ち入り禁止の有無、自然環境、汚染状況と内容。
  3. 問題の特定: 心配される汚染物質、汚染が広がる可能性、人や環境への潜在的な影響。
  4. 毒性の評価; 人への毒性、生態系への毒性。
  5. 被爆の評価: 過去、現在、将来の汚染ルートの特定、被爆対象の特定と被爆のシナリオ、人における被爆量計算。
  6. 人に対するリスク: 非発がん性リスク、発がん性リスク、化学品混合による毒性、感度分析と確率解析。
  7. 環境へのリスク: 動植物へのリスクがあるか、生物に吸収される汚染物質があるか、生物毒性の根拠があるかやその場所、大きな危険にさらされている生物相があるか、その他のストレス要因がみられるか。
  8. 非生物自然資源へのリスク: 自然資源としての土壌へのリスク、水域へのリスク。
  9. 不確実性の分析: 概念モデルでの不確実性、汚染場所の特徴に関する不確実性、汚染の影響に関する不確実性、被爆分析に関する不確実性。
  10. リスク評価まとめ
  11. 修復度の確定: 人に関係する特定の修復レベル、環境に関係する修復レベル、非生物自然資源保護に関係する修復レベル。
  12. 結論および推奨事項

その他附属書として、人や環境へのリスク評価フロー、被爆量計算のためのデータ表、環境評価値推定方法、人や環境のシナリオ内容、汚染された場所の概念モデル例、土壌汚染の浸出測定方法、土壌の汚染物質の移動評価、負の影響の特定ツール、バイオマーカー例が添付されている。

決議書No.034-2015-MINAMは、以下のサイトでダウンロード可能(スペイン語表記)。
http://www.minam.gob.pe/wp-content/uploads/2015/02/Anexo-R.M.-N%C2%B0-034-2015-Guia-ERSA.pdf