イスラエル企業の代表団、訪印――インドの水問題解決への貢献をめざす

インドでは、きれいな水という重要な資源を得ることが将来ますます困難になると見られており、この問題の解決に貢献するため、イスラエルの水ビジネス企業はインドの企業との連携をめざしている。2015年2月10日、イスラエル経済省のAmit Lang次官に率いられて訪印中の同国の水ビジネス企業の代表団が、ニューデリーにおいてインド企業の代表らと、相互協力のための会合をもった。

Lang次官は記者団の質問に答え、「われわれのアジェンダの重要項目のひとつが、インドのガンジス川浄化プロジェクトにイスラエルの専門技術を提供することで、そのための話し合いをインド水資源省幹部とここでおこなった」と語った。同次長はまた、イスラエルは世界でも最大にして最も安価な淡水化プラントをもっており、淡水化や水リサイクルはもちろんのこと、水道のスマート・メータリングや点滴灌漑にいたるまでの広範な技術を提供していると述べた。

すでにインドとの共同事業をはじめている企業も

今回の訪印に加わったイスラエル企業のなかには、すでにインドとの共同事業をはじめているものもいくつかある。たとえば、NaanDan Jain Irrigationは、インド南西部のカルナータカ州で、1万2000ヘクタールを全自動で点滴灌漑する大規模なプロジェクトを進めている。また、イスラエルとインドのあいだでは、都市の水管理を中心テーマに相互協力を推進する協定が2012年に締結されている。

イスラエルとインドのFTAについて

イスラエルとインドはこの3年間、両国間の自由貿易協定(FTA)について話し合いを進めてきた。これについて前出のLang次官は、インド商工省に対してイスラエルとのFTAが先進国とのあいだでインドが交渉を進めている他のFTAとは性質の異なるものであることを強調し、説得に努めてきたと述べている。その理由としてLang次官は、イスラエルにはインドの大企業に匹敵するような大きな企業がほんの一握りしかなく、その意味で、イスラエルの企業がインドの国内産業に脅威をあたえることはまったくないことを挙げている。