Suez、中国・江蘇省の工業団地での産業廃水処理で現地企業と合弁

フランスの水・廃棄物の最大手Suez Environmentと中国の新創建(NWS)との合弁会社、中法水務はこのほど、江蘇省の常熟(Changshu)都市建設および常熟新材料工業団地(CAMIP)と、産業廃水処理で合弁を組む契約を締結した。この契約のもとで新設される合弁会社は、江蘇省の常熟市にあるCAMIPで発生する産業廃水の処理をおこなう。合弁会社の株式は、CAMIPが最大の50%を保有し、中法水務が24.5%、常熟中法水務と常熟都市建設が共同で25.5%を保有する。Suezは、今回の契約による向こう10年間の売上を3億5400万ユーロ(約459億円)と見込んでいる。

合弁会社の業務の概要

合弁会社の役割は、工業団地の廃水処理プラントを新たな処理施設の建設によって拡張し、処理能力を倍増することにある。新設される処理施設は処理能力が日量1万立方メートルで、2017年に運転を開始する予定である。廃水処理プラントの管理運営は、新旧両施設とも、常熟水法水務が向こう30年にわたって担当する。このプラントは、DuPont、Arkema、Kurehaなど工業団地内の産業顧客55社ほどに廃水処理サービスを提供するほか、拡大をつづける福山(Fushan)住宅地域の2万世帯の下水の処理もおこなう。

この合弁事業について、Suez Environment InternationalのMarie-Ange Debon副社長はこう述べている。「Suezは常熟地区において2006年以来、地元のパートナーの協力を得て事業を発展させてきた。当初の提携業務は常熟市の230万の住民に上水を供給するだけだったが、それがしだいに、廃水処理や工業用水の管理までカバーするようになった。われわれはパートナー企業らといっしょに、事業展開を加速させつつ、地元の行政機関やメーカーらが環境目標を達成するのを支援していきたい」