ハノイの工業団地すべてに2020年までの廃水処理システム設置が義務化

ベトナムの首都ハノイは環境保護強化の重点政策として、2020年までに市内のすべての工業団地に廃水処理システムの設置を義務づけることにした。ハノイ市人民委員会はこのほど、同市天然資源・環境局に対し、市内で進行中のプロジェクトの環境アセスメントを審査するよう命じた。

同委員会はまた、工業団地の工場主らは周辺の環境と地域の生活を害するおそれのある廃水の処理に努めることとした。この処理はすべて、国の技術基準にしたがった方法でなされなければならない。さらに、工場主らは環境保護のための料金を申告し、支払わなければならない。

ハノイの工業廃水処理の現状

ハノイには現在、18の工業団地があり、その総面積はおよそ3441ヘクタールである。また、市内のコンビナートの数は89で、そのうち43コンビナートが通常稼働している。残る46コンビナートは、インフラ・システムの整備が終わったところである。

関係当局の報告によると、9つの稼働中の工業団地に廃水処理プラントがすでに設置されており、稼働中の43コンビナートでは、21の廃水処理施設の建設が完了している。しかし、この21施設のうち、わずか10施設、処理能力にして日量1万800m3が稼働しているにすぎない。