中国の住居・都市建設部が公表した「2014年第1四半期都市下水処理施設建設運行状況公報」によると、中国全土の設市都市および県において、累計で3622ヵ所の汚水処理場が建設され、汚水処理能力は1日当たり約1.53億立方メートルに達した。このうち、チベット自治区のシガツェ市(Rikeze)および海南省の三沙市を除いた全ての設市都市にて、都市下水処理場が建設され、操業を開始した。
これら下水処理場の市場化の現状および発展動向に、いま注目が集められている。E20環境産業研究院の統計分析によると、現在、半数近くの都市下水処理場は市場志向型(market-oriented)の運営を実現しているが、下水処理場の運営主体は比較的に分散されているという。
47%の都市汚水処理場は市場化運営
住居および都市建設部が2003年末に「建設部 特許経営制度の建立 公開入札方式による投資主体の選択」を公表し、市政公共業界の市場化改革が促進されてから、中国の都市下水処理場の市場化発展は絶えず深化している。
2013年末までに、政府が投資および運営した都市下水処理場は48.99%を占めている一方で、全国の約47%の都市下水処理場は市場化運営を実現している(下図)。つまり、中国の半分近くの都市下水処理場は市場化運営を果たしていることになる。
図 都市下水処理場の運営タイプの内訳
都市汚水処理場の運営主体は比較的に散らばっている
中国全国の3000余りの都市下水処理場の統計によると、2497社の運営管理主体がその3000余りの都市下水処理場を経営・管理している。平均して1社あたり1.4ヵ所の汚水処理場を経営・管理しているということである。
その内訳をみると、2243社の運営管理主体が1ヵ所の下水処理場のみを経営管理しており、132社が2ヵ所、66社が3~5ヵ所、30社が6~9ヵ所、18社が10~19ヵ所、8社が20ヵ所以上の下水処理場を経営・管理している(下図)。