スペインのFCC Aqualiaはこのほど、カタール公共事業庁(Ashghal)から、同国アルダキラ市の下水道システムを10年間にわたって管理する3億ユーロ(約400億円)のプロジェクトを受注した。FCC Aqualiaにとってカタールで初となるこの契約は、スペインのCadagua、Acciona、およびFerrovial、それに韓国のDaewooやSamsung、日本の丸紅なども参加した競争入札で獲得したものである。
プロジェクトの内容
この契約獲得をうけて、FCC Aqualiaは子会社のAqualia MACEを通して韓国のHyundaiと共同事業体をつくり、下水処理施設等の設計、建設、運営および保守をおこなう。プロジェクトの対象には、首都ドーハから60キロメートルほど離れたアルダキラ市の下水道システムの下水送水ポンプ場、中継ポンプ場、コレクターなども含まれる。新設する下水処理プラントは、平均日量5万6200立方メートルの処理能力をもち、20万人以上の住民にサービスを提供する。また、下水道工事には35キロメートルを超えるパイプが使われる。下水処理プラントがフル稼働しているときのピーク流量は日量16万8000立方メートルで、8万4000立方メートルの容量をもつ下水タンクも新設される。
FCC Aqualiaとしては中東で3件目の契約獲得
今回FCC Aqualiaが受注したプロジェクトは、同社が中東で獲得した契約としては3件目となる。これまでに同社は、アブダビのアルアイン下水管理プロジェクトの契約を、また、サウジアラビアの首都リヤドで上水道網の効率強化プロジェクトの契約を獲得している。