中国2014年全国海水利用報告書 – 一、概要

本稿は中国国家海洋局のWEBサイトにて2015年8月5日に公開された「2014年全国海水利用報告書」をEnviXが翻訳したものです。
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» 2014年全国海水利用報告書 原文(中国語)

一、概要

2014年、各沿岸地域や関連部門により海水利用事業の積極的な推進が図られたため、海水淡水化プラントの1日当たりの淡水化量は2.61万トン増加した。全国の建設済み海水淡水化プラントの淡水化量も増大を続けており、2014年末の時点で、全国の建設済みプラントは112ヶ所、1日当たりの淡水化量は92.69万トン、最大プラントの1日当たりの淡水化量は20万トンに達している。主に逆浸透膜や低温多重効用蒸発による海水淡水化技術が採用されており、その1トン当たりの生産コストは5~8元である。海水直流冷却、海水循環冷却も幅広く活用され、冷却水として利用される海水量は年間1009億トンに達し、126億トンの増加となった。海水利用成果の実用化も速いペースで進展しており、複数の企業および公的機関が共同で成果実用化拠点を設置した。年間の増加額(付加価値額)は14億元に達し、前年比で12.20%増となった。新たに公布された基準は、国家基準4件、業界基準4件を含む計8件。海水淡水化の国際的な提携も新たな進展を見ており、アジア太平洋脱塩協会の事務局の拠点として中国が選出された。

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