Siemens、タイで浄水・廃水処理プラントの設計・建設を受注

Siemens Ltd. Thailandはこのほど、タイでMTP HPPO Manufacturing Companyから、浄水および廃水処理のプラントの設計、エンジニアリング、および建設の、総額数千万ドルの契約を獲得したことを明らかにした。MTP HPPO Manufacturingは、Dow Chemical CompanyとSiam Cement Group(SCG)の合弁会社である。

これら水処理プラントは、ラヨーン県のアジア工業団地でDow、SCG、およびSolvaryが共同で進めているコンビナートの一部として建設される。コンビナートには、浄水プラントや廃水処理プラントのほかに、過酸化水素、プロピレングリコール、特殊エラストマー、水蒸気メタン改質などのプラントが建設されることになっている。このコンビナートは、居住地区、海岸、およびリゾートに近いため、環境基準の遵守が重要になる。

この契約のもとでSiemensは、浄水プラントには砂濾過床、逆浸透(RO)濾過装置、およびイオン交換器を供給する。浄水プラントは2010年中ごろに全面稼働し、コンビナートに毎時1600立方メートルのユーティリティ水、200立方メートルの脱イオン水、および60立方メートルの飲料水を供給する。

 

Siemensはまた、廃水処理プラントの生物学的処理の設計も担当している。この廃水処理プラントは、ジェット曝気、高性能Tow-Bro除濁装置、砂濾過床、および活性炭フィルターから成っている。このプラントは2010年末までに完成の予定で、プロセス水の廃水を最大で毎時200立方メートル処理し、排出基準に合う水質にする。

 

なお、Siemens Ltd. Thailandを通して技術や製品などを供給するSiemens Water Technologiesは、世界中の自治体、研究機関、および産業顧客に費用対効果性にすぐれ信頼性の高い浄水システムと廃水処理システムを提供している。Siemens Water Technologiesは、電気・電子製品ばかりでなく、産業インフラやエネルギー、保健医療の分野でも世界の最大手のひとつであるSiemens AGの一部門である。Siemens Water Technologiesは本社をペンシルヴェニア州Warrendaleに置き、北米、ラテン・アメリカ、ヨーロッパ、中東、およびアジア太平洋地域に生産拠点やオフィスをかまえている。