世界水フォーラム ――水が金融危機と気候変動という災難に巻き込まれていると指摘

世界的な金融危機と気候変動の複合効果によって水が利用できる可能性と水の管理をよくすることがより難しくなってゆくことを2009年3月16~22日にトルコのイスタンブールで開催された第5回「世界水フォーラム(World Water Forum)」に参加した代表らは理解した。

このフォーラムの主催者「世界水協議会(World Water Council)」のGer Bergkamp会長は、「大きな課題の1つは、気候変動への適応のためのよりよい長期計画を策定しなければならないことである」とし、さらに、「気候変動に対処するための投資が必要だが、そのような計画は見当たらない」と述べた。

水利用に関しては、次のような報告書が発表されている。

 

【欧州環境庁(EEA)が今回のフォーラムで発表した報告書】

  • 欧州の水資源へのストレスは持ちこたえられなくなりつつある。
  • 処理された廃水、家庭雑排水(gray water)および雨水を利用するインセンティブとともに適切な監視や非合法な水の採取と闘うための罰金あるいは刑罰の制度が求められる。

EEAのJacqueline McGlade長官は、「水の供給量は増え続けているが、これに依存し続けることはできない。われわれは、水については、身分不相応に暮らしている」と述べて、水の利用効率を重視するよう求めた。

 

【ユネスコ(UNESCO、国連教育科学文化機関)がこのフォーラムの前に発表した報告書】

漏水への対処、水管理の改善、そして水需要への対処といった政策は、その措置は水セクター内だけで講じられているのに、その重要な決定は水セクターの外で行なわれているので、十分に効果を発揮しているとはいえないと指摘した。

 

【2008年11月にコンサルタント会社が発表した報告書】

水不足が欧州連合(EU)域内の会社の貸借対照表に影響を与えることになると警鐘を鳴らしている。

 

なお、欧州委員会が今度発表する気候変動への適応に関する白書では、EUにおいて水利用効率を向上させる方法について多くの頁がさかれることになりそうである。