シンガポールで給水・洪水調整用の新コンセプト構造物――世界的なエンジニアリング賞を受賞

米国環境技術者アカデミー(AAEE)は2009年5月6日にワシントン州で開かれた昼食会で、Excellence in Environmental Engineering Superior Achievement Award(環境工学優良偉業優秀賞)をシンガポールのMarina EastとMarina Southと呼ばれる埋立地の間のMarina Channelを横切って建設されたダムの1種であるMarina Barrageに授与したとこの構造物を建設して管理しているシンガポールの水庁PUBの5月7日のプレスリリースは伝えた。

Marina Barrageは、給水、洪水調節そしてアトラクションという3つの機能を融合した「ウォーターフロントのシンボル」と考えられている。

この施設は、2008年11月1日に使い始められたものであるが、今回の賞に応募した34の事業者の中で1位となった。AAEEのDebra R. Reinhart 会長は、「AAEEのこの賞は、国際環境工学の分野で世界的な賞と認められている。この賞を獲得したシンガポールのPUBの業績は、すべての人々のための持続可能な都市の水問題の解決策を提供したMarina Barrageによってよく説明されている」と述べた。

この施設は、室内の気温を下げて、エネルギー消費を減らすのに役立つ環境に配慮したガラスで覆った屋根を売り物としている。この構造物によってできた貯水池のおかげで水を利用する活動や川での船旅のために年間を通していつも同じ水位が保たれる。

昼食会でPUBを代表してこの賞を受け取ったPUBの3P Networkの長であり、Marina Barrageプロジェクトの責任者でもあるYap Kheng Guan氏は、「Marina Barrageは、給水と洪水調節の機能を果たす以外に、どのように都市の水問題のソリューションが水のニーズを満たすと同時に生活のよりよい性質のために生活環境を向上させるのに有効に活用できるかを示している」と述べた。

PUBによると、これは、10年間でこの賞を受賞した最初のシンガポールのプロジェクトであり、米国以外の国が受賞したやっと2番目のプロジェクトである。

WaterTech Online 2009.5.8:
http://www.watertechonline.com/news.asp?N_ID=71877