水を飲む人は健康的――米調査結果

2009年10月13日のReuters Health Information(ロイター健康情報)によると、ほかの飲料より「ただの水(plain water)」を多く飲む人々がより健康によい食事を取っている可能性があると新しい調査で報告された。

 

American Journal of Clinical Nutritionに掲載された調査報告の調査者らは、12,000以上の米国人を対象とした国民健康調査のデータを調べて、ただの水をより多く飲む人々は、食物繊維をより多く、糖類をより少なく、高カロリー食品をより少なく取る傾向があることをみいだした。

また、水以外の飲料で水分摂取量の多くを取る人々にはその逆が当てはまることも示された。

調査チームのリーダーAshima K. Kant博士(ニューヨーク市立大学のクイーンズ校の教授)は、この調査結果で、水を飲むことでより健康な人が生み出されることが分かったわけではないが、水を飲むことと人が健康になることとの間のつながり、そしてほかの飲料より水を選ぶように人々に勧める理由、が示唆されたと述べた。

この調査結果をもう少し詳しく述べると、次のようになる。

  • 1999~2006年の政府の健康栄養調査に参加した20歳以上の12,283人の米国人を対象としている。
  • 回答者の平均を取ると、1日の水分摂取量の3分の1を水、48 %をほかの飲料、残りを食品から得ている。
  • 一般的に言えることは、水を多く飲む人ほど、食物繊維を多く取り、糖類を少なく取っていた。またそのような人は、高カロリー食品を少なく取っていた。このことは、より健康によい食事の取り方の一般的な指標である。また、高カロリー食品とは、食品の重量当たりのカロリー量が多い食品を指す。

また、Kant博士は、上記のコメント以外に次のように述べた。

  • 純粋に生理学的な観点からは、人々は、必要な水分をどのようなものから取ってもよい。したがって、ただの水を飲むことは、必要ではないが、望ましいことである可能性がある。
  • 人がどのくらい水を飲むべきであるかということについては、1日にコップ8杯の水が必要だという世間一般に信じられている説があるが、簡単な答えはない。
  • 一般的な経験からいって、体を動かすことが少ない健康な大人は、のどが渇いた時に水分を取ればよい。