GDF SUEZ、2009年第3四半期までの仮決算を発表

2009年第3四半期まで
売上:579億ユーロ(約7兆5400億円)
EBITDA:101億ユーロ(約1兆3200億円)
純負債:11億ユーロ(約1400億円)減少
2009年全体のEBITDAは、2008年のそれを上回ることが確実になった。

2009年9月30日までと2008年9月30日までの監査前仮決算の比較を次表に示す(単位:10億ユーロ)。

2009
9
月30日まで
2008
9
月30日まで
グロス成長 有機的成長
売上 57.9 58.6 -1.2% -2.8%
EBITDA 10.1 10.4 -2.7% -6.2%

上に示したように、2009年9月30日までの総売上は579億ユーロ(約7兆5400億円)で、これは前年同期とくらべてグロスで1.2%の減少となっている。GDF SUEZグループの事業活動のうちのある部分に見られる季節変動性と、2008年夏には物価がピークを迎えていたことを考慮に入れれば、この業績は2009年のグループの目標に沿った堅実なものといえる。
2009年1~9月の業績を大きく左右したのは、おもに以下の要因である。

  • 最近の企業買収(イタリアのVPP、シンガポールのSenoko、アメリカのFirstLight、オランダのNAM)による2009年9月30現在で12億ユーロ(約1600億円)の純貢献分。
  • Infrastructuresビジネス・ラインの業績の伸びと、Energy Servicesビジネス・ラインおよびEnvironmentビジネス・ラインの好業績。
  • 2008年夏のピーク後の石油価格下落がExploration & Production部門におよぼした影響。
  • ヨーロッパにおける天然ガスおよび電力の販売量の縮小、および一部市場での好ましくない価格効果。

2009年第3四半期の決算発表に際して、GDF SUEZのGérard Mestrallet会長兼CEOはつぎのように述べた。「今年の9月までのグループの業績は、われわれのビジネス・モデルの強さを実証するものだ。第3四半期の業績レベルは低下したものの、2009年全体の目標達成は確実になった。困難な経済環境のなかで、GDF SUEZは負債を減らしつつ拡大を追及しており、これによってグループは、主要な市場における景気のプラス転換の恩恵を短期間のうちに受けることができるだろう」

2009年9月30日までのEBITDAは101億ユーロ(約1兆3200億円)で、これは前年同期とくらべて2.7%のマイナスとなった。このおもな要因として、つぎのふたつがある。

  • Global Gas & LNGビジネス・ラインの業績の予想された悪化。これはおもに、物価下落がExploration & Production部門におよぼした影響による。
  • フランスにおける第1四半期の料金収入の下落(2009年9月30日現在、マイナス2億8400万ユーロ(約369億円))の悪影響。

それにもかかわらず、こうしたマイナスは次に挙げる要因によって部分的に補われた。

  • Energy Europe and Internationalビジネス・ラインの好業績。これは2009年前半と同じ要因、すなわちおもに原子力発電プラントの高稼働率によって支えられた。
  • Infrastructuresビジネス・ラインの、投資に先導された継続的な好調。
  • Energy Servicesビジネス・ラインとEnvironmentビジネス・ラインによる事業の回復力の強さ。

この結果、グループ全体の2009年のEBITDAは、2008年のそれを上回ることが確実になった。

2009年9月30日現在の純負債は278億ユーロ(約3兆6100億円)で、これは同年6月末現在と変わらず、2008年末とくらべると11億ユーロ(約1400億円)の減少となっている。

この2009年9月30日現在の負債額には、グループの主要な投資プログラム、配当の支払い、2009年前半の資産処分、および運転資金需要の好ましい季節調整などが織り込まれている。